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みな実、ぱるるもそうだった。桐谷美玲だけじゃない「体重30キロ台」のスレンダー芸能人に世間が騒ぐ理由

「体重30キロ台」は女性芸能人が「特別」であるための維持装置

■過剰なGo To ダイエットは自己責任で行うもの

 この30キロ台ブーム(?)はいったい、どういうことなのか。もちろん、体重公開にいたった経緯は人それぞれで、太れない体質の話だったり、役作りの話だったり、無理して痩せたら体調を崩したという話だったりもする。ただ、いずれにせよ、ここでは「30キロ台」の体重が「特別な細さ」の記号として機能している。なかには、どこか誇らしげにそれを使っている人もいて、そこにこの「記号」の絶妙さがあるのだろう。
 というのも、女性芸能人の場合、体重が40キロ台というのはさほど珍しいことではない。いわば「普通の細さ」であって、公開するほどでもないと考える人も多いはずだ。まして50キロ台以上となると、恥ずかしくて公開できない人もいるだろう。逆に20キロ台だと、低年齢低身長じゃない限り、病気扱いされかねない。こちらは「特別すぎる細さ」だ。
 つまり、30キロ台というのは、女性にとって憧れや羨望、あるいは嫉妬や心配といったさまざまな感情をかきたてるものなのである。もちろん、病人扱いしたい人もいるだろうが、30キロ台でも元気な大人はけっこういるので、そこまで決めつけることはできない。

 一方、男性にとってはどうかというと、好奇心の対象、人によっては女性らしいきゃしゃな魅力のアピールポイントとなる。筆者の高校時代、160センチ超で30キロ台という桐谷美玲体型の美少女がいて「一度、持ち上げてみたい」などと言う男子がいたものだ。
 また、横綱の曙が相原勇と交際していた頃、彼女の体重が38キロ(身長156センチ)だということを雑誌で嬉しそうに語っていた。200キロ以上の巨漢でも、いやむしろそれだからこそ、きゃしゃな女子ならではの軽さが愛しく感じられたのだろう。
 というように、30キロ台というのは「特別な細さ」の記号であり、スレンダー芸能人にとってはその証明にもなる。それゆえ、無意識にせよ公開してみたくもなるのだろうし、メディアもとりあげ、世間も注目するわけだ。
 また、たとえ具体的な体重がわからなくても、それを思わせる細さというものがある。それが以前より痩せてそうなった場合は、ファンをざわつかせることに。最近でいえば、IZ*ONEの本田仁美やNiziUのミイヒがそうだ。

 なお、島崎遙香や尾形春水の動画からは、ダイエットでの試行錯誤を通して自分に合った心身の状態を模索する過程がよく伝わってくる。田中みな実のインタビューなどもそうだが、30キロ台を経験した人の発言は、食や体型をめぐる葛藤をしている人にとって、いろいろと参考にできるのではないか。
 実際、30キロ台は「特別な細さ」なので、体質的に向いていない人にとっては目指すのも維持するのも難しい。それでも、そうなりたい人はリスクを想定しておく必要があるだろう。株などの投資と同じで、ダイエットは自己責任で行なうものなのだから。

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『痩せ姫 生きづらさの果てに』(KKベストセラーズ)
宝泉 薫

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宝泉 薫

ほうせん かおる

1964年生まれ。主にテレビ・音楽、ダイエット・メンタルヘルスについて執筆。1995年に『ドキュメント摂食障害―明日の私を見つめて』(時事通信社・加藤秀樹名義)を出版する。2016年には『痩せ姫 生きづらさの果てに』(KKベストセラーズ)が話題に。近刊に『あのアイドルがなぜヌードに』(文春ムック)『平成「一発屋」見聞録』(言視舎)、最新刊に『平成の死 追悼は生きる糧』(KKベストセラーズ)がある。ツイッターは、@fuji507で更新中。 


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