【脳をコントロールすることが成功への近道】 | BEST TiMESコラム

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脳をコントロールすることが成功への近道

脳はどこまでコントロールできるか?7/7

すでに秩序が乱れていると

さらに秩序を乱すのには抵抗が少なくなる

 

人間は、自分を大切にしている人を粗末に扱うのには抵抗を感じます。

しかし、自分を粗末に扱っている人には、こちらも同じように粗末に扱っていいような気になる──。

だから、自分を大事にすることが成功へとつながるのです。

もう少し割れ窓理論について述べておきます。

「割れ窓理論」とは、軽微な犯罪がやがて凶悪な犯罪を生み出すという理論ですが、人間は秩序の乱れがあると、それに同調してしまうという性質もあるのです。

たとえば、きれいに掃除されていて、美しく整備された道にゴミを投げ捨てるのは気が引けます。

なのに、ペットボトルが転がっていたり、スーパーのごみ袋があちこちに落ちているような道なら、ついつい捨ててもいいかなという気になってしまうのです。

要はすでに秩序が乱れている場所あると、さらに秩序を乱すことへの心理的抵抗が少なくなるということです。

こうした人間の心理を逆手に取った例

これを逆手に取った例もあります。

新潟県上越市道路沿いには、高さ50センチほどの真っ赤な鳥居が立てられています。

地元の人たちが設置したというこの鳥居ですが、「ゴミの不法投棄」に抜群の効果があると言うのです。

そのカラクリは、車の中からゴミをポイ捨てしようとした時に、鳥居が目に飛び込んでくる。「なんだか罰があたりそう」と考えるのは日本人共通であるかもしれないということです。

実際は神聖であるかどうかはまったく関係ないのですが、神聖であるシンボルを地元の人たちが勝手に作っただけで明らかな効果が発揮されているのです。

これと同じように、身なりのきちんとした人には思わず敬語を使いたくなるけれど、無頓着な人にはそれなりの言葉使いをしてしまうということもあります。

鏡に映った自分に、鳥居マークでも貼りつけるような気持で、自分を大切に扱ってみることが大切と言えそうです。

自分を大切にする回路さえ出来上がれば、その瞬間から人生が変わっていくような気がしてきませんか?

悩んだ時、決断する時は、脳の習性を疑ってみる

中野信子先生の著書『脳はどこまでコントロールできるか?』から7回にわたってそのポイントを抽出してみました。

意識するしないにかかわらず、成功する人は、自分の脳を上手にコントロールしていることは間違いないようです。

何か悩みを抱えている時や、決断を迫られた時、「実は脳に騙されていないか?」と疑ってみるのは、非常に有効な手段でしょう。

ぜひ、自分の脳をコントロールして、効率よく生きることが成功への近道とも言えそうです。

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中野 信子

なかの のぶこ

脳科学者、医学博士。



東京大学工学部卒業後、2004年、東京大学大学院医学系研究科医科学専攻修士課程修了。



2008年、東京大学大学院医学系研究科脳神経医学専攻博士課程修了。



2010年まで、フランスCEAサクレー研究所で研究員として勤務。



現在、東日本国際大学・客員教授。日本文化芸術機構・事業戦略会議委員。



脳や心理学をテーマに研究や執筆の活動を精力的に行っている。



著書に『脳はどこまでコントロールできるか?』(KKベストセラーズ)、『科学がつきとめた「運のいい人」』(サンマーク出版)、『脳内麻薬』(幻冬舎新書)、『努力不要論』(フォレスト出版)など。



また、「ホンマでっか!?TV」(フジテレビ系)、「ワイド! スクランブル」(テレビ朝日系)、「有吉ゼミ」(日本テレビ系)をはじめ、多数のテレビ番組で活躍中。


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  • 2014.08.19