【脳梗塞】出版局長 17日間の急性期病院を退院しリハビリテーション病院へ……真夜中でも漏らす前にナースコール!【真柄弘継】連載第2回 |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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【脳梗塞】出版局長 17日間の急性期病院を退院しリハビリテーション病院へ……真夜中でも漏らす前にナースコール!【真柄弘継】連載第2回

【新連載】脳梗塞で半身不随になった出版局長の「 社会復帰までの陽気なリハビリ日記」163日間〈第2回〉

病院の個室(写真:PIXTA)

 

◆女郎が日がな一日部屋で客が来るのを待っているかのような気分に

 

72時間が経過して食堂での食事となった。

7月8日の自立1まで誰かが迎えに来てくれるのを、ひたすら待つ日々が続いた。

食事が済んでも勝手に戻ることはできない。

食べ終えたら手を上げて介護士さんに合図。

食堂の横にある洗面台へ連れて行ってもらい歯磨き。

終われば部屋に送ってもらうのだが、自立になっていない患者さんたちの車椅子の列で静かに待つのだ。

部屋に戻ってもトイレで呼んで、終われば呼んでの繰り返し。

リハビリも担当者さんが迎えに来るのを待つ。

その日の最初のセラピストさんが1日の予定をメモしてくれ、その日のだいたいの流れが分かるのである。

こんな待つばかりの身を、女郎が日がな一日部屋で客が来るのを待って、外には出られない不自由な身と重ね合わせたりした。

それでも夜中にトイレの介助で来てもらった介護士さんたちとは身の上話などで盛り上がった。

 

追記)それぞれの人柄を捉えて次回以降の話のときの大事なファクトにしたのだ。

 

最初に話しをしたのはE原さん。

シングルマザーで子ども二人を育て上げた肝っ玉母さん。

この仕事で身体の不自由な高齢者を大勢見ているから、自分は老いたら子どもの面倒になることなく、安楽死を認めている国に移住したいと言っていた。

姉御肌の性格のようで、見守り期間が過ぎて1ヶ月程経った時のこと。

朝の自主トレが終わり、腕が筋肉痛になっていたから膏薬を塗ってもらおうとナースコール。

すぐ近くの病室にいたE原さんが血相変えて部屋に飛び込んできた。

なぜ血相変えてだったのか?

彼女は朝の5時前に私がナースコールを押したので、何か緊急の事態になって呼んだのかと心配して飛んで来てくれたのだ。

これには心の底から感謝し、またその気持ちが嬉しかった。

雰囲気も話し方も、とても穏やかで優しさが滲み出ているWさん。

つい甘えそうになってしまうほど、その存在には癒される思いばかりである。

彼女のパーソナルな話からは、その年齢には見えない若さに、思わず明石家さんまさんの口調をまねて「見えない!?」と驚いた。

8月の半ばに、最近Wさんを見かけないので聞いたら、別のフロアに異動になっていた。

もう会うことは叶わないので、とても寂しくなった。

Sさんはとてもシャイな方で、夜中のトイレコールの際に初めてお会いした。

彼女の固い表情に、この方は人見知りなのかな?と思った次第。

その予想は当たっていた。

後日思いきってSさんに、もしかして人見知り?と聞くと、なんでわかるんですか!と驚かれた。

初対面のときのことを話すと、彼女も思い当たる節があったようだ。
これでいっきに打ち解けたのである。

一度打ち解けると、この方ほど心強い介護士さんはおらず、以降は会う度に一言二言交わすようになった。

次のページ「脳の病気は他人と話すこともリハビリですよ」

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★初の女性新首相・高市早苗「政治家の原点」がここにある★

アメリカ大統領の権力のすべて』待望の新装重版

 

民主主義国家の政治をいかに動かし統治すべきか?

◎トランプ大統領と渡り合う対米外交術の極意とは?

★政治家・高市早苗が政治家を志した原点がここにある!

 

「日本は、国論分裂のままにいたずらに時間を食い、国家意志の決定と表明のタイミングの悪さや宣伝下手が災いし、結果的には世界トップ級の経済的貢献をし、汗も流したにもかかわらず、名誉を失うこととなった。

 納税者としては政治の要領の悪さがもどかしく悔しいかぎりである。

 私は「国力」というものの要件は経済力」、「軍事力」、そして「政治力」だと考えるが、これらの全てを備えた国家は、現在どこにも存在しない。

 (中略)

 そして日本では、疑いもなく政治力」がこれからのテーマである。

 「日本の政治に足りないものはなんだろう?」情報収集力? 国会の合議能力? 内閣の利害調整能力?  首相のメディア・アピール能力?  国民の権利を保証するマトモな選挙?  国民の参政意識やそれを育む教育制度?

 課題は随分ありそうだが、改革の糸口を探る上で、アメリカの政治システムはかなり参考になりそうだ。アメリカの政治にも問題は山とあるが、こと民主主義のプロセスについては、我々が謙虚に学ぶべき点が多いと思っている。

 (中略)

 本書では、行政府であるホワイトハウスにスポットを当てて同じテーマを追及した。「世界一強い男」が作られていく課程である大統領選挙の様子を描写することによって、大統領になりたい男や大統領になれた男たちの人間としての顔やフッーの国民が寄ってたかって国家の頂点に押し上げていく様をお伝えできるものになったと思う。 I hope you enjoy my book.」

(「はじめに」より抜粋)

 

◉大前研一氏、推薦!!

 「アメリカの大統領は単に米国の最高権力者であるばかりか、世界を支配する帝王となった。本書は、連邦議会立法調査官としてアメリカ政治の現場に接してきた高市さんが、その実態をわかりやすく解説している。」

 

ALL ABOUT THE U.S. PRESIDENTIAL POWER

How much do you know about the worlds’s most powerful person―the President of the United States of America? This is the way how he wins the Presidential election, and how he rules the White House, his mother country, and the World.

<著者略歴>

高市早苗(たかいち・さなえ)

1961年生まれ、奈良県出身。神戸大学経営学部卒業後、財団法人松下政経塾政治コース5年を修了。87年〜89年の間、パット•シュローダー連邦下院議員のもとで連邦議会立法調査官として働く。帰国後、亜細亜大学・日本経済短期大学専任教員に就任。テレビキャスター、政治評論家としても活躍。93年、第40回衆議院議員総選挙奈良県全県区から無所属で出馬し、初当選。96年に自由民主党に入党。2006年第1次安倍内閣で初入閣を果たす。12年、自由民主党政務調査会長女性として初めて就任。その後、自民党政権下で総務大臣、経済安全保障大臣を経験。2025年10月4日、自民党総裁選立候補3度目にして第29代自由民主党総裁になる。本書は1992年刊行『アメリカ大統領の権力のすべて』を新装重版したものである。

 

 

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真柄弘継

まがら ひろつぐ

現役出版局長

1966年丙午(ひのえうま)126日生まれ。

1988年(昭和63)に昭和最後の新卒として出版社に勤める。

以来、5つの出版社で販売、販売促進、編集、製作、広告の職務に従事して現在に至る。

出版一筋37年。業界の集まりでは様々な問題提起を行っている。

中でも書店問題では、町の本屋さんを守るため雑誌やネットなどのメディアで、いかにして紙の本の読者を増やすのか発信している。

 

2025年68日に脳梗塞を発症して半身不随の寝たきりとなる。

急性期病院16日間、回復期病院147日間、過酷なリハビリと自主トレーニング(103キロの体重が73キロに減量)で歩けるまで回復する。

入院期間の163日間はセラピスト、介護士、看護師、入院患者たちとの交流を日記に書き留めてきた。

自分自身が身体障害者となったことで、年間196万人の脳卒中患者たちや、その家族に向けてリハビリテーション病院の存在意義とリハビリの重要性を日記に書き記す。

また「転ばぬ先の杖」として、健康に過ごしている人たちへも、予防の大切さといざ脳卒中を発症した際の対処法を、リアルなリハビリの現場から当事者として警鐘を鳴らしている。

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