【独占取材】選挙費用8,458円で勝った!さとうさおり氏に聞く「奇跡の都議当選」内幕と今後のビジョン |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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【独占取材】選挙費用8,458円で勝った!さとうさおり氏に聞く「奇跡の都議当選」内幕と今後のビジョン

■選挙活動費は8,458円!お金を使わずに選挙を戦えた理由

 

 

––これだけ急ごしらえの選挙活動をしていたのですけど費用はどれくらいかかったのですか。

さとう Xで公開した通り8,458円です。事務所なし、選挙カーなし、事務員なし、ハガキなし、電話なし、のぼりなし、スタッフジャンパーなしのないない尽くしでした。

 内訳はコピー代17円、電池代7,489円、レインコート代952円です。もちろんポスター代やチラシ代はかかりましたよ。でも供託金没収ラインを超える票をいただいたので実質0円です。

––それだけ物資も人もいない選挙をやった人は初めてだと思いますが、実際に戦ってみて、いわゆる“グッズ”は必要だと思いましたでしょうか。

さとう お揃いのシャツ着て、幟(のぼり)立ててとなるとアピールする時間が減っちゃうんですね。準備や片付けをする時間が勿体ないなって思っていて。本当は幟とかブルゾンとかは、前に選挙出た時に用意したのであったんです。

 でも、さっき言ったみたいに時間効率を考えて敢えて使わず、マイク一本だけ使って自分の思いが伝わると信じてやり続けました。

––幟(のぼり)があると目立ちますよね。それを使わないでどうやってカバーしたのですか。

さとう とにかく喋り続ける(笑)。おっしゃるように幟があった方が目立ちます。でも、時間のなさもありましたし、最初は自分一人でやっていたので、そんなに道具を持ち歩けなかったんです。

––ボランティアで手伝ってくれる人はいなかったのですか。

さとう 最初は本当に一人でしたね。それから募集をかけて徐々に増えていったという感じです。「何月何日にここで活動やるから手が空いている人いたらお願いします」みたいに募集をして、飛び込みで手伝ってくれる人がいたんです。そうしたら「明日は空いているから手伝えるよ」と言ってくれる人が何人もいたのでチャットアプリで募集をしていきました。

––区議選や千代田区長選挙の後に辻立ちとかやっていたのでしょうか。

さとう 会社経営しているので政治活動している余裕はなかったです。それに千代田区はベテランの政治家がすごく多い地域なんです。その方と同じことしても自分が当選するのは難しいだろうなと思っていました。

––今回の都議選で勝てた要因は昔ながらの団体や集まりの人以外に名前が知られたことなのでしょうか。

さとう そうだと思います。無党派層の方が私のことを知ってくれて一票投じてくれたんだと思います。

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篁五郎

たかむら ごろう

1973年神奈川県出身。小売業、販売業、サービス業と非正規で仕事を転々した後、フリーライターへ転身。西部邁の表現者塾ににて保守思想を学び、個人で勉強を続けている。現在、都内の医療法人と医療サイトをメインに芸能、スポーツ、プロレス、グルメ、マーケティングと雑多なジャンルで記事を執筆しつつ、鎌倉文学館館長・富岡幸一郎氏から文学者について話を聞く連載も手がけている。

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