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水道橋博士 「大人が夢を持てない社会を作った」若者に寄り添う

Q21.夢を持てない若者が増えています。なぜだと思いますか?

お笑いの世界は過当競争になりすぎている

 お笑いで言えば、最近ものすごく芸人を目指す人達が増えているわけだけど、過当競争すぎますよね。NSCなんか東京・大阪あわせて年間2000人くらい入るって聞きました。これだけ大勢で少ない椅子を争うとなると、才能があるのに途中であきらめなきゃならなくなる人だらけですよ。

 ジャンルとしてレベル的にはめちゃくちゃ上がっていますけど、逆に十分に喰えている人が少なくなってきますね。いや、もっと言えば、そこそこ喰える人ばかりになって突出出来ない。

 最近読んだ記事で森永卓郎さんが言っていたけど、お笑いの世界は、売れている先輩芸人に売れない後輩芸人が寄生する構造、つまりベーシックインカムが出来た未来社会の先取りだと。確かにそうですよね。

 無職であっても、最低限の「食」は先輩に奢ってもらえるし、洋服のお下がりを貰ったり、「衣」の保証がある、安い下宿を確保すれば生き延びれるのが芸人社会なわけだから。

 でもねー。これも「芸人は生かさず殺さず」といういうだけで、本当は大いなる浪漫を人生に体現することが芸人なのに、システムマチックに身過ぎ世過ぎになっていて、野望を摘むようになっている気がしますね。

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水道橋博士

すいどうばしはかせ

1962年岡山県生れ。ビートたけしに憧れ上京するも、進学した明治大学を4日で中退。弟子入り後、浅草フランス座での地獄の住み込み生活を経て、87年に玉袋筋太郎と漫才コンビ・浅草キッドを結成。90年のテレビ朝日『ザ・テレビ演芸』で10週連続勝ち抜き、92年テレビ東京『浅草橋ヤング洋品店』で人気を博す。幅広い見識と行動力は芸能界にとどまらず、守備範囲はスポーツ界・政界・財界にまで及ぶ。芸能人の中でいち早く始めたブログ、ツイッターなどでの情報発信も盛んに行っている。



公式ブログ「博士の悪童日記」:http://blog.livedoor.jp/s_hakase/



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