1st制覇・鹿島アントラーズに学ぶ<br />「最後に勝つ」チームだけにある“決定的な力” | BEST TiMESコラム

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1st制覇・鹿島アントラーズに学ぶ
「最後に勝つ」チームだけにある“決定的な力”

「現役目線」――サッカー選手、岩政大樹が書き下ろす、サッカーの常識への挑戦

「勝負強い」「ここ一番で勝つ」
スポーツファンであれば、そう聞いて思い浮かぶチームや選手がいるのではないだろうか。
J1リーグファーストステージを制覇した鹿島アントラーズはその象徴かもしれない。
では「勝負強いチーム・選手」と「そうでないチーム・選手」にある差は何なのか? 
かつて鹿島で活躍した岩政大樹氏の独占寄稿。

◆僕が鹿島アントラーズを選んだ理由

 鹿島アントラーズを語る上で欠かせないのが「勝負強さ」でしょう。
 サッカーの華やかさではライバルチームに劣っていても、タイトルを取るのは鹿島だという印象があります。

 僕が大学を卒業するとき、いくつかの選択肢の中から、鹿島アントラーズを選んだ理由の一つに、鹿島の勝負強さに触れ、その秘密に迫りたいということがありました。高校、大学とどちらかと言うと新興勢力と呼ばれるチームに所属していて、いつも伝統校の勝負強さに屈していたので、たとえ試合に出られなくても常勝と呼ばれる集団に身を置くことで学べるものがあるのではないかと思いました。
 鹿島に所属した10年の間に、僕もたくさんのタイトルに関わらせていただきました。今でも「勝負強さ」に答えはないものだと思っていますが、タイトルを争う紙一重の経験の中で、自分なりの気づきはありました。

 この「勝負強さ」について経験から学んだことを、2回に分けて、言葉にするのは難しいですが書いてみたいと思います。第1回目の今回は「勝負強さ」に対する僕の基本的な考え方についてお話します。

 まず、大前提として優勝するためには相応の力が必要です。僕が入団してからの3年間、鹿島は一つもタイトルを取ることができませんでした。その後、6年間にわたってタイトルを取り続けることができましたが、何が違ったかと言われると、まずそもそも優勝するにふさわしい力がなかったという風に思っていました。勝負強さを語る前に、それだけの力をつけていなければ、優勝に辿りつくことはできません。

 
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岩政 大樹

いわまさ だいき

東京ユナイテッドFC

サッカー選手

1982年1月30日生まれ、35歳。187cm/85kg。ポジションはセンターバック。

山口県出身。周東FC、大島JSCを経て岩国高校サッカー部でプレー。東京学芸大学在学中に注目を集め、2004年鹿島アントラーズに加入。

2007年~2009年鹿島アントラーズのJリーグ3連覇に貢献。自身も3年連続Jリーグベストイレブンに選出される。

2013年鹿島アントラーズを退団。2014年にはタイプレミアリーグのテロサーサナでプレー、翌年ファジアーノ岡山に加入。

強さとクレバーさを兼ね備えたプレーでディフェンスラインのリーダーとして活躍する。2017年シーズンより関東サッカーリーグ1部の東京ユナイテッドFCに加入(コーチ兼任)。東京大学サッカー部コーチも兼任。

2016年シーズン終了現在で、J1通算290試合出場35得点、J2通算82試合で10得点。日本代表国際Aマッチ8試合出場。

2017年9月初の著書『PITCH LEVEL 例えば攻撃がうまくいかないとき改善する方法』を上梓。


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