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「新型コロナ対策」緩和の今 マスク不要の懐かしき社会生活

 ここでマスクについて触れたいと思います。

 政府は段階的にマスクの着用推奨から原則不要へと政策を緩和しており、58日以降は屋内外でのマスク着用が原則不要、個人の判断に委ねられるようです。

マスクの着用について
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kansentaisaku_00001.html

 新型コロナは、感染しても自覚症状がない人や症状が出るまでの期間にも強い感染力をもつといった性質があり、こういった性質を考慮して、症状の有無にかかわらず国民全体でのマスク着用が推奨されてきました。

 一般的なマスクの着用は、飛沫が飛ぶのを抑制し、自身が新型コロナに感染していたとき、周りへ感染させないための物であって、感染を予防するための物ではないというのが私の認識です。

 私は新型コロナが流行し始めた当初、真剣にガスマスクの購入を検討していました。ただ、自分ひとりがガスマスクをつけて外を出歩く異質な姿を思い描くとハードルが高く、社会的にガスマスクが普及してくれないかなと期待していたのを覚えております。

 さて、新型コロナ禍になる以前は、風邪を引けばマスクを着用し、職場や学校といった人のいる場所へ向かっていたと思いますが、マスクを着用することを誰も疑問に感じなかったのではないでしょうか。風邪と同じだからマスクは必要ないという暴論が一部蔓延しているのは非常に悲しいことです。

 こういったワクチン接種やマスク着用、アルコール消毒等の様々な新型コロナ対策への世間の反応を見ていると、個人での選択自由度や、リスク、負担がどの程度感じ取れるかといった、忌避感(人や物事を嫌い、避けたいと思う感情)の程度が我々の発言や行動に影響をあたえており、こういった忌避感を正しく解消することが新型コロナと共生していく社会にとって重要な対策のひとつだと感じます。

 政府の方針は、新型コロナ対策の緩和を示しており、今後は今まで以上にマスク着用有無に対して議論が生まれるでしょう。しかし、ネット上でも多くの人が言及しているとおり、新型コロナ対策が緩和されたからと言って、新型コロナがただの風邪になる訳ではありません。

 自身、そして家族の健康を第一に考えながら、新型コロナへの感染対策や感染後の過ごし方をいまいちど考えてみて欲しく思います。

 

文:谷龍哉

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谷龍哉

たに りゅうや

谷 龍哉(たに・りゅうや)

1983年生まれ。三重県伊勢市出身。ネット情報アナリストとして、インターネット上の社会事象や問題発生の経緯の情報収集、分析に従事。

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