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「体力の続くかぎり、自分のことは自分で始末しなさい」多忙な土光敏夫はこうして“自分の時間”を作った

【連載】「あの名言の裏側」 第2回 土光敏夫編(3/4)土光氏の考える時間管理術

まあ、理屈はわかるけど、そう上手く時間なんてやり繰りできないよ……なんて鼻白む向きもあるかもしれません。しかし、自分の一日の行動を冷静に振り返ってみると、ただなんとなく、漫然と時間を使ってしまっていたタイミングが少なからず見つかるのではないでしょうか。

土光氏はさらに続けます。

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 若いころ、出張に出ると、僕は一緒に行った先輩や同僚の前からよく消えた。当時は旅館でザコ寝するのが当たり前だったが、同行者が起きてみると僕の姿がない。「あれ、土光の奴、どこへ行ったのか」、と訝っているところへ、朝飯の時間きっかりに戻ってくる。

「朝っぱらから、おまえ、どこへ行っていたんだ」

「いや、ちょっと近くの公園で本を読んでいたんだ」

 僕は毎朝、法華経を唱えるのが習慣だったし、とにかく早起きだ。家にいるときは、夜一一時就寝、朝四時起床が日課だった。空いた時間はほとんど読書に注ぎ込む。

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これって要は、現代でいうところの“朝活”にあたるでしょう。早起きして、早朝に本を読んだり、ゆっくりと新聞に目を通したり、語学や資格取得の勉強をしたり、ヨガやジョギングなどで身体を鍛えたりといった“朝活”は、時間を有効活用したいと考えるビジネスパーソンのあいだでお馴染みの取り組みです。

時間を効率良く使いこなすのは、休みの日も然り。家庭菜園での野菜づくり、家の修繕、庭の手入れ、読書などで休日を過ごしていた土光氏ですが、「人間、趣味といえども本気でやれば疲れるもので、短時間でも充実した余暇が過ごせるし、第一、ムダがない」「のんべんだらりとやるよりも、根を詰めるほうが、より身につく」と、どこかストイックな印象があります。ただ、ご本人はそうした趣味を通じて「もちろんリラックスできるし、明日の活力を生むことにもなる」と綴っていますし、「それが良いか悪いかは、あくまでも個人の選択であって、僕は自分のやりかたを人に押しつけることはしない」とも語っています。仕事だけでなく、自己研鑽や趣味についても、周囲に振り回されたりすることなく、自分で考えて、能動的に選択していくのが大事──そんな諭しにも思えてきます。

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漆原 直行

うるしばらなおゆき




1972年東京都生まれ。編集者・記者、ビジネス書ウォッチャー。大学在学中より若手サラリーマン向け週刊誌、情報誌などでライター業に従事。ビジネス誌やパソコン誌などの編集部を経て、現在はフリーランス。書籍の構成、ビジネスコミックのシナリオなども手がける。著書に『ビジネス書を読んでもデキる人にはなれない』、『読書で賢く生きる。』(山本一郎氏、中川淳一郎氏と共著)、『COMIX 家族でできる 7つの習慣』(シナリオ担当。伊原直司名義)ほか。

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