「就活中ですが、自分がやりたいことが分からなくなってしまって…」そんな悩みに答えよう【角田陽一郎×加藤昌治】 |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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「就活中ですが、自分がやりたいことが分からなくなってしまって…」そんな悩みに答えよう【角田陽一郎×加藤昌治】

「お悩み"あんちょこ"相談会 」第3回

 

■わからないことは、大人に訊いてみよう

 

角田:大学生ってやっぱり「知ってる会社の方がいい」「親も安心するから」みたいな理由で、ネームバリューやブランドで就職先を選ぶことが多いよね。「就社」が結構多いんじゃない?

 

加藤:まあ多いでしょうね。

 

角田:でも、それこそ今通ってる大学院の同級生にも言ったことがあるんだけど、結局自分のやりたいことって、行きたい会社に行ってもやれないことのほうが多いんだよね。さっき加藤君が言ってた「営業志望だけど経理」みたいなことになっちゃう。

 

加藤:「就社」だと、特に大きい会社の場合はそうなる確率が上がりますよね。

 

角田:加藤君の言う「就業」は、つまり「この業界だったらいいや」ってことだと思うけど、例えば今「テレビ番組つくりたいな」と思ったら、意外にサイバーエージェントに入ったほうがABEMAでやれる、みたいな話もあるわけよ。

 だから「テレビ業界だからテレビ局に入らなきゃ」と思わなくてもいいんだよね、って話をよくしている。

 加藤君の言うように、自分が「就社」「就職」「就業」のどれに焦点が合っていて、例えばもし自分が「就社」の観点で決めてるのなら、一度振り返って、自分にとっての「就業」と「就職」がなんなのかを考えてみると、やりたいことが分からない状態から抜け出せる可能性があるのかもね。

 

加藤:結局、学生の方はその辺りがよく分からないんじゃないかしら。好くも悪くも経験が少ないから。

 だから今の角田君の話も、自分だけで考えると損で、その辺の大人にそういうことをたくさん訊いたほうがいい。

 いわゆるOBOG訪問の時って、やっぱり社風のことを中心に訊いてしまうでしょう?  もちろんそれは訊いていいんだけど、プラスアルファのことを訊いてみると、「番組というコンテンツを作りたいんだったらテレビ局以外の選択肢もあるかもね」みたいなことを教えてくれるんじゃないかな。

 

角田:少なくとも自分が考えるよりは広い情報をくれるよね。

 

加藤:そういう意味で、OBOGだけでなく、親兄弟・親戚とか、ないしはゼミの先輩とかを含めた先達に対して、いわゆる「就活に必要な質問」とは別に、自分の知りたいことをアクティブに訊くといいんじゃないでしょうか。

 もう一つ別の考え方もあって、同じ会社内の中でも思いがけない可能性があるかもしれない。

 ある人が「わざと大きな会社に行った」って云うんだよ。「なんでですか?」って聞いたら「社内に職種がいっぱいあるからだ」って。

 

角田:ああ、選べるわけだね。

 

加藤:例えば最初は「営業やりたい」と思って入ったのに他の職種が面白くなっちゃった時、職種が少ない会社だと、動けない。でも大きい会社だと、異動の可能性と自由があるよね。という話。

 加えて、会社によっては「●●申告制度」みたいなものがあって、実は「社内転職」可能性が開けている。だから大きい会社がいいんだ、とその方はおっしゃる。そういう考え方も確かにありますね。

 

角田:それはあるよね。例えばTBSテレビに行けば、テレビ以外のこともいろいろやれる。ACTシアターで演劇をやってるような人もいるし。

 

加藤OBOG訪問の時にありがちなのは、目の前にいて話を聞いている人のことばかり訊いちゃうことだよね。それはもちろん訊かないと失礼だというのもあるけれど、配慮しつつ、「他に何ができるんですか?」という辺りを訊いてみるといいのかもしれない。

 

角田:僕がいつも言ってるんだけど、8割ぐらいの人はいい人だからね。

 

加藤:そりゃあそうだね。

 

角田2割ぐらいの悪い人は「めんどくせえよ」とか思うかもしれないけど、8割ぐらいの人はちゃんと聞いてくれるし、答えてくれるよね?

 

加藤:大人になると、自分の会社のことがある程度分かってるのに加えて、競合他社の話も大体分かるじゃないですか。だから、そういうのを含めてもっと「広く訊く」ことに時間を上手く使えるといいかなと思います。

 

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角田 陽一郎/加藤 昌治

かくた よういちろう かとう まさはる

角田 陽一郎(かくた・よういちろう)

バラエティプロデューサー/文化資源学研究者 

千葉県出身。千葉県立千葉髙等学校、東京大学文学部西洋史学科卒業後、1994年にTBSテレビに入社。「さんまのスーパーからくりTV」「中居正広の金曜日のスマたちへ」「EXILE魂」「オトナの!」など主にバラエティ番組の企画制作をしながら、2009年ネット動画配信会社を設立(取締役 ~2013年)。2016年TBSを退社。映画『げんげ』監督、音楽フェスティバル開催、アプリ制作、舞台演出、「ACC CMフェスティバル」インタラクティブ部門審査員(2014、15年)、SBP高校生交流フェア審査員(2017年~)、その他多種多様なメディアビジネスをプロデュース。現在、東京大学大学院にて文化資源学を研究中。著書に『読書をプロデュース』『最速で身につく世界史』『最速で身につく日本史』『なぜ僕らはこんなにも働くのだろうか』『人生が変わるすごい地理』『運の技術』『出世のススメ』、小説『AP』他多数。週刊プレイボーイにて映画対談連載中、メルマガDIVERSE配信中。好きな音楽は、ムーンライダーズ、岡村靖幸、ガガガSP。好きな作家は、ホルヘ・ルイス・ボルヘス、司馬遼太郎。好きな画家は、サルバドール・ダリ。

                                                             

加藤 昌治(かとう・まさはる)

作家/広告会社勤務

大阪府出身。千葉県立千葉髙等学校卒。1994年大手広告会社入社。情報環境の改善を通じてクライアントのブランド価値を高めることをミッションとし、マーケティングとマネジメントの両面から課題解決を実現する情報戦略・企画の立案、実施を担当。著書に『考具』(CCCメディアハウス、2003年)、『発想法の使い方』(日経文庫、2015年)、『チームで考える「アイデア会議」考具応用編』(CCCメディアハウス、2017年)、『アイデアはどこからやってくるのか 考具基礎編』(CCCメディアハウス、2017年)、ナビゲーターを務めた『アイデア・バイブル』(ダイヤモンド社、2012年)がある。           

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