「就活中ですが、自分がやりたいことが分からなくなってしまって…」そんな悩みに答えよう【角田陽一郎×加藤昌治】 |BEST TiMES(ベストタイムズ)

BEST TiMES(ベストタイムズ) | KKベストセラーズ

「就活中ですが、自分がやりたいことが分からなくなってしまって…」そんな悩みに答えよう【角田陽一郎×加藤昌治】

「お悩み"あんちょこ"相談会 」第3回

 

■「まずは3年続けてみろ」には意味がある

 

角田:全然違う角度から言うと、質問で「やりたいことが分からなくなってしまいました」って言ってるけれど、さっきも話した通り、やりたいことなんかどうせ分かってないじゃないですか。

 だから、ギャンブルとして、もうインスピレーションで決めちゃうって方法もあると思うんですよ。

『仕事人生あんちょこ辞典』の「キャリアデザイン」の項目でも話したけど、日本の織物の権威になっている女性の友人がいるんです。それで、「あいつ、大学時代に織物の研究なんてしてたっけな?」って思ったら、やっぱり全然してなかったんだ。でも、たまたま最初に博物館に学芸員として就職して、そこで「織物担当をやって」って言われちゃったんだって。はじめは「えー」って言って織物担当になったんだけど、それで20年ぐらい経ったら、結果として日本の織物研究の権威になっちゃったわけ。

 そんな話もあるので、「やりたいこと」を探しても本当に分からないなら、むしろもう賭けてみれば?って思う。なんならサイコロ振るぐらいのレベルでさ。

 で、目の前の仕事をやるじゃないですか。ここでポイントは、「もう無理だな」と思ったらさっさと辞めたほうがいい。何年間も居続けたりしないほうがいい。

 僕の経験で言うと、TBSに入社1年目の頃って本当に辛くて、何回も脱走したり、仮病を使って逃げたり、いろいろしてたんです。

 

加藤:してたしてた。

 

角田:してたでしょ。その時に実家に帰ったら、親父が「いいから3年やってみろ」って言うわけだよ。

 

加藤:「石の上にも三年」とも云いますし。

 

角田:たしかにそう言うけどさ、それって言われたほうはむかつくわけだ。「親父さあ、テレビ局のADがどんだけ辛いと思ってんの? 今辛いんだよ! こんなの3年やったら死んじゃうよ!」みたいにさ。その時は親父と喧嘩にもなったよ。

 それから色々あって2年目になっても、まだ全然会社が嫌で、「本当にTBS辞めるから」って思ったことがあったんだけど、その時同時に「会社を辞めて違う業界に行くとして、そこでもこの2年をまたやるの?」って思ったわけ。

 

加藤:ゼロスタートになるからねぇ。

 

角田:でも 3年目になったらペーペーじゃないわけだよ。「だったらこの辛いのをさっさと乗り越えて、3年目になっちゃったほうがいいや」って思ったわけです。

 つまり、その業界に入ってみて、諦めるもよし、進めるもよし……っていうところに辿りつくのに3年ぐらいかかるんだ。

 親父が「3年やれ」って言ってる意味がそこでやっと分かった。「3年我慢しろ」じゃなくて、我慢できるかできないかを3年かけて知ろうと。我慢できないなら辞めてもいいと。

 でもその代わり、またペーペーからやり直すリスクを取ることになる。そこからは自分の判断だよね。

 という訳で、ペンネーム「桃栗三年」さんに僕が言いたかったのは、「3年頑張れ」ってことです。うまくまとまったね。

 

(構成:甲斐荘秀生)

 

《緊急のお知らせ》

角田陽一郎×加藤昌治の「お悩みあんちょこライブ相談会』

1013日(水)20 YouTube無料ライブ配信!!

 

『仕事人生あんちょこ辞典』の著者、バラエティプロデューサー角田陽一郎とベストセラー『考具』の加藤昌治がYouTubeで生配信!

■「あんちょこ相談会」無料ライブ配信視聴のURL

https://youtu.be/TL2u2dysN7o

※ご相談の応募の詳細は以下に記載 ↓

KEYWORDS:

角田陽一郎×加藤昌治の「お悩み“あんちょこ”ライブ相談会』

10月13日(水)20時〜 YouTube無料ライブ配信!!

 

『仕事人生あんちょこ辞典』の著者、バラエティプロデューサー角田陽一郎とベストセラー『考具』の加藤昌治がYouTubeで生配信!

■「あんちょこ相談会」無料ライブ配信視聴のURL

https://youtu.be/TL2u2dysN7o

 

皆様の仕事の人生のお悩みに応えます! ぜひご参加ください!

お悩みは、

●名前(ペンネーム可)

●大体の年齢

●一応性別

●なんとなくのご職業

●お住まいの都道府県的なもの

●ご相談内容

などを明記して下記のメールアドレスまでお願いいたします。

anchokojiten@gmail.com

 

■あんちょこ相談会web

https://anchokojiten.themedia.jp/posts/21528421

 

※上のPOP画像をクリックするとAmazonサイトにジャンプします

オススメ記事

角田 陽一郎/加藤 昌治

かくた よういちろう かとう まさはる

角田 陽一郎(かくた・よういちろう)

バラエティプロデューサー/文化資源学研究者 

千葉県出身。千葉県立千葉髙等学校、東京大学文学部西洋史学科卒業後、1994年にTBSテレビに入社。「さんまのスーパーからくりTV」「中居正広の金曜日のスマたちへ」「EXILE魂」「オトナの!」など主にバラエティ番組の企画制作をしながら、2009年ネット動画配信会社を設立(取締役 ~2013年)。2016年TBSを退社。映画『げんげ』監督、音楽フェスティバル開催、アプリ制作、舞台演出、「ACC CMフェスティバル」インタラクティブ部門審査員(2014、15年)、SBP高校生交流フェア審査員(2017年~)、その他多種多様なメディアビジネスをプロデュース。現在、東京大学大学院にて文化資源学を研究中。著書に『読書をプロデュース』『最速で身につく世界史』『最速で身につく日本史』『なぜ僕らはこんなにも働くのだろうか』『人生が変わるすごい地理』『運の技術』『出世のススメ』、小説『AP』他多数。週刊プレイボーイにて映画対談連載中、メルマガDIVERSE配信中。好きな音楽は、ムーンライダーズ、岡村靖幸、ガガガSP。好きな作家は、ホルヘ・ルイス・ボルヘス、司馬遼太郎。好きな画家は、サルバドール・ダリ。

                                                             

加藤 昌治(かとう・まさはる)

作家/広告会社勤務

大阪府出身。千葉県立千葉髙等学校卒。1994年大手広告会社入社。情報環境の改善を通じてクライアントのブランド価値を高めることをミッションとし、マーケティングとマネジメントの両面から課題解決を実現する情報戦略・企画の立案、実施を担当。著書に『考具』(CCCメディアハウス、2003年)、『発想法の使い方』(日経文庫、2015年)、『チームで考える「アイデア会議」考具応用編』(CCCメディアハウス、2017年)、『アイデアはどこからやってくるのか 考具基礎編』(CCCメディアハウス、2017年)、ナビゲーターを務めた『アイデア・バイブル』(ダイヤモンド社、2012年)がある。           

この著者の記事一覧

RELATED BOOKS -関連書籍-

仕事人生あんちょこ辞典: 50歳の誤算で見えた「ブレイクスルーの裏技45」
仕事人生あんちょこ辞典: 50歳の誤算で見えた「ブレイクスルーの裏技45」
  • 角田 陽一郎
  • 2021.09.02