上原浩治に聞く Q.28 上原投手の考えるチームプレーとは何ですか? |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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上原浩治に聞く Q.28 上原投手の考えるチームプレーとは何ですか?

個人のスキルを高めながら結果を出す。一方でチームの成績に貢献する。つねに求められることであり、もっとも難しいことでもある。上原投手はどう考えこのふたつを両立しているのか。

「チームのため」という意識が強すぎる日本

――それはイメージとはだいぶ違いました。

ボストンでは、(デイヴィッド・)オルティスとかが率先してチームを引っ張ってくれていますからね。

シーズン中、移動の飛行機のなかではテンションも高く、みんなとゲームをしたりしてわいわい楽しんでいるし、シーズンオフになればチームメイトだけじゃなくその家族も招待してホームパーティを催してくれたりする。

チームリーダーであり、メジャーを代表する選手が率先してそういうことをしてくれますから。僕自身も、年齢的にそうやって引っ張っていかなければと思って中継ぎの投手を集めて食事会をしたこともあります。結構来てくれるものですよ(笑)。

――そういう一体感みたいなものがチームワークにつながるのでしょうか。

コミュニケーションをたくさん取る機会があるので、仲間意識はすごく強くなりますよね。ボストンは特にそうかもしれませんが、そうした雰囲気がチームワークというかチームで戦う、勝利を目指そうというポジティブな意識になっていることは間違いないと思います。

――なるほど。そういう意味で日本はどうでしょうか。たくさんの時間を一緒に過ごすことは似ているかもしれませんが、それでもメジャーほどではないと思うのですが。

これはあくまで僕の考えですけど「チームのために」という意識が強すぎるように思います。ただこれは悪いことではないんですよ。むしろ日本の良さなのかもしれない。でも、僕はチームのために、と考えるより、自分のためにすることがチームのためになると思っています。

――自分のためにすることがチームのためになる?

はい。


「自分のためにすることがチームのためになる」とは? 明日の第二十九回の質問はさらにこの話を掘り下げていきます! 「Q.29 自分のためにやることがチームプレーである、その意味とは?」です!


 

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上原 浩治

うえはら こうじ

1975年4月3日生まれ。東海大仰星高校時代は、外野手兼控え投手。1年の浪人後、大阪体育大学に入学し、当時敵なしといわれたキューバ打線を封じ込めるなど投手として注目を集める。1998年にドラフト1位で読売ジャイアンツに入団。1年目から20勝4敗の好成績を残し、新人王と沢村賞をはじめ最多勝・最優秀防御率・最多奪三振・最高勝率などタイトルを総なめにする。以降、怪我などもありながらジャイアンツのエースとして活躍。2009年に海外FA権を行使しボルチモア・オリオールズに入団。さまざまなポジションを渡り歩きながら着実に実績を重ね、2013年にはテキサス・レンジャーズからボストン・レッドソックスに移籍。シーズン途中からクローザーとなり、リーグチャンピオンシリーズMVPを獲得するなどワールドシリーズチャンピオンに貢献した。現在もボストン・レッドソックスに欠かせない投手として活躍する。



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