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ヘラヘラした笑顔の男の共通点とは…!?
~人気女性ライターが感知した“あかん男”たち~

クズではないけど、第六感の危険信号を刺激してくる男たち

“結婚をしてもしなくても、どちらでも心健やかに生きていけるコツ”を綴った『結婚してもしなくてもうるわしきかな人生』の著者・小林久乃さん。今回は特別に著書の中で、好評を得ている『あかん男』というコラムを抜粋して『BEST TIMES』で数回に渡って紹介していく。さて、その『あかん男』とは? 独特の人間観察視点を持つ小林さんが、ライターという職業柄や数多くの婚活体験を通して出会ってきた「……なんかこの人、おかしくない?」という癖、習性を持った男性たちのこと。さらに同じケースの『あかん男』を何人か集計、性格の動向を見出した分析結果のことを書籍に掲載したところ、大人気。ぜひこの機会に読んで身を振り返って欲しい。ひょっとして、あなたの周りにも『あかん男』が潜んでいるかもしれない……?
『結婚してもしなくてもうるわしきかな人生』より引用)

 例えば借金がある、DV癖がある、浮気をする、実は前科があるなどの訳あり物件の男性を『クズ男』と総称するとしよう。でも中には表面的に分かりづらいけれど、そのクズに到達していないけれど、人間としての危険性をはらんでいる男がいる。その本性がほんのちょっとした言動や風貌で「(……この男、なんかおかしくないか?)」と、第六感を刺激してくる男を何人か見てきた。

 そういった男を総称して個人的に『あかん男』と呼んでいる。中でも、その言動が分かりやすかった数名のエピソードをランダムに紹介していきたい。

 未然に男性災害を防ぐための、防御策をどうぞ。

 

“あかん男”たち⑤

【笑顔の押し売り男】
▼秒で世間から逃げる▼

ソフトで好印象なのに、ヘラヘラ感があるにやけ顔の裏には秘めた危険信号が…。

 昔から『笑う門には福来たる』と言われる。確かに笑顔は好印象度が2倍増しくらいになるし、口角もキュッと上がるので、若く見られる利点もある。でも終始、笑顔が止まらないのは逆に不可思議な印象を残す。それだけではなく、他人には相談できない秘密を抱えていそうな気がしてならない。

 笑顔の押し売りに不信感を抱いたのは、ほとんど接客業の人ばかりだ。愛想の良さを求められることの多い職業だからこそ、おかしな態度をしていると目立つのかもしれない。まずは石原軍団のような風貌をした、焼き鳥店の男性店員。要はそこそこの色男なのだけど、

 「久乃ちゃん、今日もいらっしゃいませ!」

 そう言う時の、何か企んだような笑顔が引っかかっていた。でも、いつも私に対しては信じられないくらいの好待遇だったので、特に文句はない。むしろ感謝をしなければと思うほど、優しかった。でも

 「ボク、久乃ちゃんのためなら何でも作っちゃいますよ!」

 もうやめてくれというほどの、したり笑顔で、リップサービスは止まらなかった。きっと他の客にもしていること。でも何故、胡散臭さが漂ってくるのか。

 

 それから数年が経過して、店にも街にも彼が慣れ親しんでいた頃。客の間で

 「あの店、最近値段が高くないか?」

 そんな噂が立つようになった。会計時は合計金額を見せられるだけだし、酔っているので財布の紐も緩くなっている自覚はある。でも言われてみれば、やけに高い。

 その真実は店員の男性が握っていた。常連客の会計から数千円〜数万円を割り増しで請求して、そのプラスアルファをすべて自分の懐に入れていたことが発覚。毎月多ければ数十万円近くが、税金のかからない彼の収入源になっていたのだ。社長には正規の売り上げ金額のみが報告されるので、不備はない。したり笑顔の行方はここにあったのか。

 

 そのことが明るみになった後、彼は店を去った。そして街からも出ていくと思いきや、ほんの3駅先で焼き鳥屋を開店したと聞いて、その神経の図太さに驚かされた。

 むしろこういう男は、狂気さえも秘めているのかもしれない。きっと開業資金はくすねた金。そして私が彼から嗅ぎつけていた胡散臭さは、悪臭だったに違いない。

次のページマッサージを受けるために通っていた店の男性整体師さんのこと

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小林 久乃

こばやしひさの

ライター/編集者/クリエイティブディレクター/撮影コーディネーター

地元タウン誌から始まり、女性誌、情報誌の編集部員を経てフリーランスへ。エンタメやカルチャー分野に強く、ウエブや雑誌媒体にて連載記事も持つ。企画、編集、執筆を手がけた単行本は100冊を超え、中には10万部を超えるベストセラーも。静岡県浜松市出身、正々堂々の独身。著書『結婚してもしなくてもうるわしきかな人生』(KKベストセラーズ)が好評発売中  

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