政治家はどこまで劣化するのか? 日々、新記録を打ち立てる維新の会【適菜収】
【隔週連載】だから何度も言ったのに 第47回
内閣改造と自民党役員人事を岸田文雄が発表。日本維新の会代表・

■ほぼ日。維新クオリティ
連日のように不祥事を引き起こす維新の会。ここまで来ると、異常を通り越して、常態になっている。維新の不祥事が数日間報道されないと少し心配になる。維新の政治家の不祥事が発生すると「今日もいつも通り」と安心し、別の政党の政治家がトラブルを起こすと「おやっ?」と思う。
維新の犯罪をまとめようにも、次から次へと問題を起こすので、まとめることができない。いっそのこと、日めくりカレンダーでもつくるか。たとえば、「1月2日は西井勝が自動車運転過失傷害と道交法違反(ひき逃げ)の疑いで逮捕された日」「5月19日は田中孝博が地方自治法違反の疑いで逮捕された日」「8月8日は赤坂大輔が女子高生3人に向かって下半身を露出し、公然わいせつの疑いで逮捕された日」みたいな感じで。
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汚染は維新上層部から末端までを貫いている。幹事長の藤田文武が自身が代表を務める政治団体「藤田文武後援会」に2021年に寄付した「調査研究広報滞在費」(旧・文書通信交通滞在費)60万円を後援会の政治資金収支報告書に記載していなかったことが発覚。ほぼ日。維新クオリティ。
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大阪府交野市の選挙で、大阪市議本田リエが投開票日前日に維新以外の候補者の顔を塗りつぶしたポスター掲示板の写真をSNSに投稿。MBSの取材に本田は「悪意はない」とコメント。悪意しかないだろ。ほぼ日。維新クオリティ。
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8月29日、カジノを含む統合型リゾート(IR)をめぐり、イメージ図や動画に、美術家の奈良美智や村上隆の作品を無断で使用していた件で、大阪府・市は謝罪。別の20点の写真などについても、必要な権利処理の手続きを行わずに使用していた。奈良の作品については、3年前、使用許諾を依頼したものの断られていて、村上には依頼すらしていなかった。維新が推進するIRも異次元の領域に入ってきた。
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そもそも維新の会は芸術に関する敬意の欠片もない集団だ。創設者の橋下徹からして、文楽などの伝統文化を攻撃してきた人物だ。橋下は「なぜ人間国宝の公演でも客席が3割程度しか埋まらないのか。文楽の世界は身分保障の公務員の世界となっている」「世間とかけ離れた価値観、意識のもとに伝統に胡坐をかいてきたその結果が今の姿となった」とツイート、「文楽協会」への補助金を削減した。
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8月18日、大阪府所蔵の美術作品105点が咲洲庁舎の地下駐車場に置かれている問題で、府は専門家らでつくる「アート作品活用・保全検討チーム」の初会合を開いた。チームに参加した府特別顧問の上山信一は「作品をどこまで持ち続けていけばいいのかという根本的な問題が出てくると思う」と述べ、売却なども含め検討することを提案。また、「デジタルで見られる状況にしておけば、(立体作品の)物理的な部品は処分してもいいというのはありえると思う」とも発言。当然、反対意見も出たが、これが維新の本質である。
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2ヵ月くらい前に某出版社の集まりで大阪在住の維新信者に遭遇。彼は「維新の会は言行が一致している」と言っていたが、だから危ないんだけどね。
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