政治家はどこまで劣化するのか? 日々、新記録を打ち立てる維新の会【適菜収】
【隔週連載】だから何度も言ったのに 第47回

■「第2自民党でいい」と公言して憚らない馬場
7月30日、日本維新の会は、統一教会との関係について党所属の国会議員62人を対象に調査を行い結果を公表。それによると、13人の議員(馬場伸幸、藤田文武、足立康史、伊東信久、小野泰輔、中司宏、沢田良、高橋英明、吉田豊史、室井邦彦、高木佳保里、柴田巧、青島健太)が統一教会と関係があったとのこと。もちろんこれは国会議員だけで、肝心の知事や市長などは調査の対象になっていない。それでも次の選挙の参考くらいにはなる。
*
藤田は今後、「党としてトラブル団体との距離のとりかたを整理したい」と発言。意味不明。その本人が「距離がとれていなかった」という調査結果なのにね。これも維新お馴染みのパターン。泥棒が居丈高になって「盗難の再発防止に努めたい」と言い出すような。
*
維新の前川清成が公職選挙法違反の罪に問われた裁判の控訴審。2審の大阪高裁は、1審の奈良地裁の判決を支持し、前川被告の控訴を棄却した。前川は、2021年10月の衆院選で奈良1区で立候補し、比例復活で当選。公示前に、出身大学の卒業生の名簿をもとに選挙区内の人に対して「選挙はがき」の用紙や知り合いの名前や住所を記入して送り返すよう宛名書きを依頼する文書などを郵送していた。判決後の前川の発言が素晴らしすぎた。「私だけが特別にずるいことをしたわけではない点は、ぜひご理解いただきたい」だって。下校途中に駄菓子を買い食いしているのを咎められた小学生か。ほぼ日。維新クオリティ。
*
日本維新の会は、イノシシをモチーフにした初の公式マスコットキャラクター「いしんのしし」を発表。早速ネット上でツッコミが入っていた。「維新」の公式マスコットキャラクターなのに、敵側の新選組(幕府側)の羽織を着ていると。これを選んだのが馬場伸幸。このマスコットキャラクターは維新の本質を捉えてはいる。 これまで反自民を偽装してきたけど、正体は体制側(幕府)だったというオチ。馬場は7月23日放送のネット番組などで、自民と維新の関係について「第1自民党と第2自民党でいい」と発言。維新が「第2自民党」であることは、一部の情報弱者を除き多くの人が知っているが、野党を偽装するのもやめて完全に開き直ったわけだ。
*
はちまき姿で鼻息を荒くしている「いしんのしし」は、改革に猪突猛進する行動力、清廉潔白さを示しているという。維新と共通するのは鼻息の荒さだけであり、清廉潔白さはその対極にある。
文:適菜収
- 1
- 2

 
			     
								 
								 
								
 
                                    -1-697x1024.jpg)


-697x1024.jpg)
 
                                             
                                             
                                             
                                             
                                             
                                             
                                             
                                            