【立山砂防工事軌道】乗れない列車に乗って来た!【女子鉄ひとりたび】38番線 |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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【立山砂防工事軌道】乗れない列車に乗って来た!【女子鉄ひとりたび】38番線

<女子鉄番外編>編集Sの限定「ここだけのこぼれ話」もあるよ!


時刻表にも地図にも載っていない、謎の鉄道への乗車がかなった、元祖鉄道アイドル、鉄旅タレントから「心理のお仕事」へ大幅の路線変更を果たした、木村裕子さん。日本各地の魅力的な路線を紹介する“女子鉄ひとりたび”『女子鉄ひとりたび』著・木村裕子より)では、数々のハプニングが語られているが、今回はどんな素敵な出会いが彼女を待ち受けているのだろうか。乞うご期待!


■ランチをめぐって早くもスタッフ内輪もめか?

電鉄富山駅にて。我々が乗る電車は右側。

 取材日当日、富山駅前のホテルのロビーで、Sさん、フリーの編集者Yさんと落ち合った。Yさんも生粋の鉄道ファンで、抑えきれない興奮が体から滲み出ている様子がうかがえた。

 ロビーで打ち合わせをするも、鉄道ファンが3人も集まると話はどんどん脱線していく。全く関係ない北海道の廃線跡の話がまとまった後、電鉄富山(でんてつとやま)駅に向かった。

<編集Sこぼれ話>前日はご多忙の皆様ということで、三人とも別々の新幹線、別行動でホテル入り。入ったホテルの部屋はダブルのシングルユースだったので、広々、快適。あ~もっと寝ていたい!と思っていたが、早朝5時の集合。裕子さんはさすがの旅上手。真っ先にスタンばっておりました。プロの意地を感じました。

 

ホテルのロビーで、朝のお茶を。

 学習会の集合時間は立山カルデラ砂防博物館に8時30分。朝7時に出発しても間に合うのに、Sさんから乗車前に立山砂防の起点である千寿ケ原(せんじゅがはら)周辺の撮影と取材をしたいと提案があった。そこでは、おもしろいものが見られるらしい。それにより朝4時に起きて、電鉄富山発6時9分の岩峅寺(いわくらじ)行きに乗車することになった。

 見学会には昼食持参必須とのこと。どこかで食料を入手する必要がある。

Yさんは、
「せっかく富山に来たのだから富山駅内にある〝ますのすしで有名な店『源(みなもと)』で弁当を購入したい」と言い、

Sさんは、
「源の開店は6時ちょうどで、寄ると6時9分発に間に合わない可能性がある。源で買うのは諦めて立山で何らかの食料を調達すべきだ」と意見が分かれた。

 さあ困った。こういうとき、一番困るのは間に立つ人間だ。

 そして今回それは私である。いつもの私なら、両意見を褒めてから希望を伝えるという姑息な手を使うが、今はどちらも捨てがたい。

 そこで、ひとまず源で弁当購入にチャレンジし、間に合わなそうだったら6時9分の列車に乗車して立山に着いてから探そう、との仲裁案を出したのだった。

 源のシャッターは6時ちょうどに開いた。冷蔵ケースにはお馴染みの「ますのすし」「ぶりのすし」以外にも、いくつかの弁当やおにぎりが陳列されていた。それぞれが好きなものを購入することになっていたが、選んだのは3人とも「海鮮美食」という海鮮寿司弁当。3人の息が合って来たようで嬉しくなった。

<編集Sこぼれ話>最初の難関、弁当の購入は余裕で間に合った!と思いきや、思わぬ刺客が我々の前を塞いだ。それは恐怖のオバタリアン(死語)。朝っぱらから、レジ前に長い行列を作っていたのだった。これには普段冷静な私も汗ダラダラ。このままだと、せっかくの予定が水の泡か?と思いながら、なんとか会計をぱっぱと済ませ、滑り込みで予定の電車にセーフ。

 

富山に来たなら、ますのすし。

 予定通り電鉄富山から、岩峅寺行きに乗車。以前、関西の大手私鉄である京阪(けいはん)で走っていた特急用車両が使用されており、私たちは3両編成の中間に連結された2階建て車両の2階に乗車した。富山市街を抜けると、車窓には朝の光を浴びて緑に輝く田園風景が広がる。

 岩峅寺での乗り換え時間は1分。足早に立山行きに乗り換える。ここから線路の両側には一気に山並みが近づき、車窓は山岳鉄道の様相を呈してくる。朝早いのに車内の座席はそれなりに埋まっていた。立山地区のホテルや観光施設で働く人たちだろうか。

 立山黒部アルペンルートの富山県側の起点駅でもある立山(たてやま)駅は大きな山小屋風の建物。観光案内所や軽食堂、売店などが入る立山観光の拠点だ。何度かこの駅を訪れたことはあるが、ここから立山砂防の乗り場付近まで自由に行けるとは知らず、恥ずかしながらノーマークだった。

車内は貸し切り状態。
<編集Sこぼれ話>立山駅近辺はさすが有名な観光地。早朝から飲食店が開店しており、ここで軽い朝食を取った一行。裕子さんは温かいうどんセットをお召し上がりになった。
「なーんだ、こんなに沢山お店やってるなら、急いで弁当買いに行かなくて良かったのに。もっと朝寝坊できたのに」と、いまさら言っても遅いです。笑

<39番線へ続く>

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■ベストセラーズから、メッチャごっついボリューム。鉄分満点の鉄道本が発売されるお知らせ

木村裕子さんもオドロキ! これ一冊ですべての鉄道が分かっちゃう、お役立ちの本が発売日変更、令和3年8月2日に発売されます。
「この電車、なんて名前なんだろ?」とふと思った時にさっと調べられる、乗り鉄、撮り鉄なら持っていたい必携の書。JRから私鉄まで、ぜんぶの電車が載ってる本は現在、これだけです!
鉄道系人気ユーチューバー、スーツさんもご推薦! 乞うご期待です!


■木村鉄道株式会社より大幅なダイヤ改正のお知らせ(鉄旅タレント卒業します!)

木村鉄道株式会社の社員のみなさん、関係者のみなさん、いつも応援して下さっているみなさんへご報告です。

わたくし鉄旅タレント木村裕子は、来年2021年5月30日(日)を持ちまして、鉄旅タレントから心理のお仕事へ大幅なダイヤ改正(肩書変更)することといたしました。

私には10代の頃、「芸能人になりたい!」と「心理に関するお仕事をしたい!」という2つの夢がありました。

19歳のときに「芸能人行き」の列車を選び、そこでやってみたい夢リスト100個を作って挑戦した結果、なんと芸歴19年でその100個を叶えることができました。

この100リスト達成をキッカケに、昨年からもうひとつの夢だった心理に関するお仕事を副業で始めたところ、有難いことに徐々にお客さんが増えていき、そちら1本で生活できるまでになりました。

心理の仕事の詳しい内容は、

★公式HP  「虐待で育った私が世の毒親問題をめった斬る!毒親との正しい戦い方教えます。」

★概要  30歳まで母の教え「お前は幸せになってはいけない」を守り続けたおバカ。19歳で家出、34歳で親と縁を切るなどを経て現在良好な親子関係に。その経験を生かしてブログ更新中♪  を参照してください。

そのためここでいったん鉄旅タレントに区切りをつけて、30代最後の挑戦として肩書きを変え、新型列車「解毒案内人」行きへ乗り換えすることを決めました。

肩書きは変わりますが、今まで同様、事務所はマセキ芸能社になります。

今後の鉄道関係のお仕事は、

肩書き:解毒案内人
名前:木村裕子
趣味・特技:日本の鉄道を完乗したレベルの乗り鉄(元鉄旅タレント)
主な活動:執筆、講演会、無料・有料相談、メディア出演など

という立場でもご依頼頂ける場合には、喜んでお受けさせていただきます!

(※いったん鉄道関連のお仕事をリセットするため、現在のレギュラーのお仕事は、来年5月末までに卒業という方向で話し合い中です。)

19歳のとき、「芸能界にコネもない、お金もない私がどこまで行けるか!?」と宣言し、ここまで木村鉄道に乗車&応援して下さったみなさんには本当に本当に本当に本当に本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

そのため、今後のコロナの状況にもよりますが、あと半年間で出来るだけ全国あちこちでみなさんと会えるイベントやオンラインイベントが出来ればと思っています!

そしてイベントやメディア等への出演案件がございましたら、ぜひお声がけお待ちしています♪

リニューアルまであと半年、よろしくお願いいたします!

※木村鉄道の廃線ではありません。笑


■映画「電車を止めるな!~のろいの6.4km~」 木村裕子役で出演させて頂きました

廃線寸前の鉄道会社が企画した、起死回生の「心霊電車」企画
カメラを前に社員全員で必死に心霊現象を演出するが
視聴者からの厳しい書き込みで炎上していた。
しかし、丑三つ時に本物の霊現象が起こり始める。
電車は止まることなく走り続け、終着駅まであとわずか...
参加者、そして銚子電鉄の運命は───!?

上映場所のご案内・チケット購入はこちら→https://www.dentome.net/


■松浦鉄道たびら平戸口駅で「女子鉄ひとりたび」絶賛発売中!

松浦鉄道さんのご厚意により、裕子の本を置かせてもらいました! 
特別な特典はございませんが、旅の記念に、お土産に、もし見かけたら買ってくださいね。

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木村 裕子

きむら ゆうこ

タレント

元・鉄道アイドル。現・鉄旅タレント。

愛知県名古屋市出身。所属事務所はオフィス北野→マセキ芸能社。 幼少期から鉄道が好きで、元JR車内販売員を経て、元祖鉄道アイドルとしてデビュー。2015年に日本の鉄道全線完乗を達成。国内旅行業務取扱管理者の資格を持ち、カルチャースクールで講師も務める。

現在は「アメトーク(テレビ朝日)」出演など、テレビやラジオなど幅広いメディアで活躍中。


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  • 2019.12.25