【インフルエンザは「なぜ」毎年流行するのか?】 | BEST T!MESコラム

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インフルエンザは「なぜ」毎年流行するのか?

夏には流行しない理由、インフルエンザの歴史も。

■「天体の影響」インフルエンザの語源。

 とにかく、インフルエンザは夏でも冬でも存在するけど、冬のほうがよく目立ってローカルな問題と、寒い地域にどんどんウイルスが移動していくっていうグローバルな問題が混在して、現在の流行を作っているようです。

 文献上、最初のインフルエンザの記載は16世紀のことで、イギリス人医師のカイウスが発熱や頭痛、筋肉痛を起こす病気、「汗かき病(sweating disease)」として記載しています。もっとも、インフルエンザの原因であるインフルエンザ・ウイルスが見つかったのは1933年のことですから、カイウスの記載がインフルエンザだった、というのは症状からの推測に過ぎません。ただし、それ以前にも12世紀にはイングランド、ドイツ、イタリアなどでインフルエンザの流行があったとされています。14世紀にはフィレンツェでインフルエンザの大流行が起き、このときに命名されたex influentia colesti. つまり「天体の影響」というのが「インフルエンザ」という病名の由来になりました。昔の人は、インフルエンザを感染症ではなく、天体の影響による現象だと考えていたのです(Cunha BA. Influenza: historical aspects of epidemics and pandemics. Infect Dis Clin North Am. 2004 Mar;18(1):141–55.)。

 しかし、数千年の歴史を持つ中国の医学書『傷寒論』にもインフルエンザらしき症状の記載がありますから(太陽病)、もしかしたらインフルエンザはもっともっと昔から存在していたのかもしれません。

 ま、というわけでインフルエンザが「なぜ」流行る? 結論を申し上げると「いろんな説があるけど、よーわからん」といったところでしょうか。

『インフルエンザ なぜ毎年流行するのか』より構成)

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岩田 健太郎

いわた けんたろう

1971年、島根県生まれ。神戸大学大学院医学研究科・微生物感染症学講座感染治療学分野教授。神戸大学都市安全研究センター教授。NYで炭疽菌テロ、北京でSARS流行時の臨床を経験。日本では亀田総合病院(千葉県)で、感染症内科部長、同総合診療・感染症科部長を歴任。著書に『予防接種は「効く」のか?』『1秒もムダに生きない』(ともに光文社新書)、『「患者様」が医療を壊す』(新潮選書)、『主体性は数えられるか』(筑摩選書)など多数。


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