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つるの流・人生の楽しみ方。「勘違い」も大切

勘違い人生バンザイ 〈価値観を揺さぶる1WEEK〉第6回

新刊『バカだけど日本のこと考えてみました』を上梓したつるの剛士氏。多趣味で知られるつるの氏に、趣味に関する話を聞いてみた。

■自然と遊んで「命」を感じる

 

――つるのさんは将棋をはじめさまざまな趣味をお持ちですが、アウトドア系のものは、サーフィン、登山、キャンプ、バイク、釣り、野菜作りなど「命」に関係するものが多い印象を受けます。命の危険があるものだったり、他の生き物の命をいただいたり、育てたり。ご自身で何か意識されてのことですか?

つるの:言われてみると確かに。自分ではまったく意識していませんでした。でも、無意識的にそういう方向に引き寄せられているのかも。今回の本でも宇宙や生命について語っている箇所がありますが、そういうことをふとした瞬間に考えるクセが昔からあるので。自然と遊ぶことで、命のありがたさや生きている実感を、身をもって体験しようとしているのかもしれませんね。

 たとえば登山にしても「はたして無事に帰れるんだろうか」と不安になったことが何度かあります。長男と一緒に山に登った時には、何があっても子どもを守らなければいけないという親の責任もあって、特に怖かった。まあ、ウチの長男、地元の冒険団で自然遊びの経験を積んでいたので、僕よりも防寒対策とかしっかりしていましたが(笑)。

 でも、不安や怖さがあった分だけ、無事に下山した時の安心感や達成感がものすごくて。そして、その時のビールの美味さが忘れられず、登山にハマるようになりました。

 

■波に乗って、勘違い?

つるの:サーフィンにハマったのも、やっぱり最初の感動がすごかったからです。友人に誘われたのがきっかけだったんですが、初めて波に乗った時に見た景色――波の上から見た地上の景色が忘れられなくて。もしかすると、それ以前にも釣りで似たような景色を見ていたのかもしれないけど、生身に板一枚で波に乗りながら見るそれはまったくの別物でした。次の日にはサーフィン屋さんに行ってマイボードを作っていました(笑)。

 過去には波に巻かれてボードが頭に当たったこともあるので、サーフィンでも命の危険を感じることがありますが、それでも楽しくて。自然は計算できないので、波の情報なんかも間違っていることが多いんですが、それも実際に海に行ってみないとわからない楽しさがあっていいなと思います。たとえその日の波がイマイチでも、「今日は全然ダメですね~」って言いながら、その場にいる人たちと体験を共有できるのが楽しい。

 何より動力が波っていうのがすごいですよね。ボードが波で勝手に進んでいくんですから。地球の鼓動というか、地球の脈に載っている気分です。これは車やバイクといった他の何かでは味わえない感覚だと思います。だから、ぜひみなさんにも体験してみてほしい。本当に感動しますよ。事務所からはよく「危ないからやめろ」って言われますが(笑)。

――初日からうまく波に乗れたんですか?

つるの:これがけっこう乗れたんですよ(笑)。それからほぼ毎日海に行くようになって、三カ月後には大会のビギナーズクラスで優勝しました。ハマるととことんのめり込むタイプなので。前回の「検索ではなく探索」の話にも通じますが、サーフィンもほとんど独学です。自分なりのやり方を「探索」するのが楽しくて。

 もしかすると、実は最初のほうは全然波に乗れていなかったのかも。でも自分の中では「俺、天才なんじゃない?」って思うくらい、うまく乗れた気分になっています。はっきり言って「勘違い」なのかもしれませんが、僕、何をするにしてもスタートはいつもそんな感じなんです。全部、勘違い。でも、人生を楽しく生きるには、そんな勘違いも大切なんじゃないかなと思います。勘違い人生、バンザイ(笑)。

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つるの 剛士

つるの たけし

1975年5月26日生まれ。福岡県北九州市出身、藤沢市在住。「ウルトラマンダイナ」のアスカ隊員役を熱演した後、2007年に“羞恥心”を結成しリーダーとして活躍。一躍時の人として人気を博す一方で、2009年にカバーアルバム「つるのうた」をリリースし35万枚を売上げオリコン1位を記録。続いてセカンドカバーアルバム「つるのおと」では25万枚を売上げ、トータル60万枚のセールスを記録し、以降精力的に音楽活動を行っている。将棋、釣り、楽器、サーフィン、野菜作りなど趣味も幅広い。二男三女の父親。


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