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完成度は高いがファンの関心は…埋もれた名作〈AJ22〉を振り返る。【エアジョーダン秘史(22)】

1985年の1stモデルから今なお続くレジェンドバッシュのヒストリー。

NBAのスーパースター、マイケル・ジョーダンのシグニチャーモデルとして生まれた〈AIR JORDAN〉。誕生から30年を超え、その背景や物語を知らずにファッションアイテムの一つとして楽しむ世代も増えてきた。そんな「マイケル・ジョーダンを知らない世代」のためのエアジョーダン基礎講座として、今なお続くナンバリングを順に振り返りながら、歴史を紐解いていきたい。

第22回は、2007年発売の「AIR JORDAN 22」。
基本的にAJ21で「掴んだ」スキルをブラッシュアップさせたXX2。
シューズとして完成度は高く、リアルプレーヤーにも好評だったが、既に話題はジョーダンの背番号にちなんだアニバーサリーの「AJ23」に話題が移っており、その影に隠れてしまった感も…。

 

ステルス戦闘機「F-22ラプター」を
もとにレトロ感をプラス!

写真を拡大 写真は〈エアジョーダンXX2 PE Hi〉。前作のXX1ではあまりに実直なデザインに驚いた「PE」だが、AJXX2では大型ストラップでグッとオシャレに。

AJ2に近未来テイストをプラスした印象か…?

 次世代AJ第2弾は、最新鋭ステルス戦闘機F-22ラプターがイメージソース。とはいっても、AJXX1で成功したレトロスペクティブなエッセンスはこのAJXX2にも生かされ、どことなくオリジナルのAJ2に近未来テイストを足してアップデートさせたようなデザインに仕上がっている。
 3世代目を迎えたI.P.S.ポッドは、表面的には見えなくなり内部に搭載されることになったが、交換式のヒールエアは継続。今回は交換したエアがすぐに確認できるよう、かかとに覗き窓が開けられそこから「ZM」、「AIR」など目視できるように改良された。またこれまでカーボンが主流だったソールのシャンクプレートも、今回はチタンプレートを使用し、より金属的な表現に。ヒールカップも同様の処理が行われている。また、BOXもXX2のステルス戦闘機・コンセプトに合わせたデザインで、内部には交換式エアシステムに収納できるスペースが設けられた。
 基本的には完成度の高いシューズなのだが、リリースされる前から既にXX3のウワサが先行しており、話題的には今イチ乗れなかった悲運のAJだ。

 

オリジナル、PE、ローカットの代わりに5/8が登場!

写真を拡大 PEは前作からの継続、新たに5/8が仲間入り。

 モデルバリエーションは前作XX1から加わったPE(プレーヤーズエディション)と、これまでのローカットに代えて登場した5/8カットの3種類。注目すべきはPEで、XX1とは打って変わった、おとなしい印象のオリジナルよりずいぶんと若々しいストリートライクなデザインに変貌した。

積極的にリリースされた限定カラーモデル

写真を拡大 極小規模展開の「ゲームシュー・エディション」は、バスケットボールレザーをアッパーに使用する他、ヒールにMJのサインが入る特別仕様(写真右下)。

 XX2の限定カラー攻勢はかなり活発で、都市限定モデルも5モデルを確認。また「ゲームシュー・エディション」は珍しいバスケットボールパターンで登場。AJ1と対をなす「オメガ」ではジョーダンのラストショットがアッパーに描かれる。PEにも都市限定カラーが存在し、こちらもグッとストリート感を押し出したデザインだ。またPEでは、AJ10以来、久々に5都市別注モデルが登場。シアトル、デンバー、アトランタ、デトロイト、ダラスといったバスケの盛んな都市の街並みをアッパーにレ—ザーで刻んだ変わり種が揃いぶみする形となった。

*参考文献『スニーカーJack Premium「まるごと1冊エアジョーダン23周年』(小社刊)

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