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立川談志が弟子にしかけた激しい「無茶ぶり」、その真意

大事なことはすべて 立川談志に教わった第2回

■まだまだ身分は「前座」 

『師匠はにっこり笑って、私の父親にまず一言、「殺しはしませんから」と言いました。』

 

 そんな感じで立川談志さんの元に入門がかなった談慶さんですが、まだまだ身分は「前座」でもありません。談志師匠の元には、すでに17人ものお弟子さんがいました。そう、談慶さんは18番目の弟子であり、一番下っ端の「見習い」。どんな習い事でもそうですが、噺家に入門したって言っても、初っ端から落語を教えてもらえるわけじゃありません。最初は師匠の身の回りの世話や雑用です。兄弟子たちの師匠への接し方を見て学び、前座へ上がる準備をします。それがどんなものであったか。第2回は『人から嫌われないための修行、それが前座』をお送りしましょう。

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立川 談慶

たてかわ だんけい

昭和40(1965)年長野県上田市(旧丸子町)出身。1988年慶応義塾大学経済学部を卒業後、㈱ワコールに入社。セールスマンとしての傍ら、福岡吉本一期生として活動。平成3(1991)年4月立川談志門下へ入門。前座名立川ワコール。平成12(2000)年12月、二つ目昇進、談志より「談慶」と命名。平成17(2005)年4月、真打ち昇進。平成22(2009)年から二年間、佐久市総合文化施設コスモホール館長に就任。平成25(2013)年、「大事なことはすべて立川談志(ししょう)に教わった」(KKベストセラーズ)出版、以来、「落語力」「いつも同じお題なのになぜ落語家の話は面白いのか」「めんどうくさい人の接し方、かわし方」「落語家直伝うまい!授業のつくり方」「なぜ与太郎は頭のいい人よりうまくいくのか」「人生を味わう古典落語の名文句」など「落語とビジネス」にちなんだ書籍の執筆。NHK総合「民謡魂」BS日テレ「鉄道唱歌の旅」テレ朝系「Qさま!」CX系「アウトデラックス」「テレビ寺子屋」などテレビ出演も多数。現在、東京新聞月一エッセイ「笑う門には福来る」絶賛好評連載中


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