「昭和の若冲」ともいわれる孤高の天才画家、田中一村の展覧会が開催【チケットプレゼント】

箱根・岡田美術館が田中一村の作品を初公開

ビジネス・自己啓発 2018.03.18

構成/一個人編集部

　岡田美術館（神奈川県箱根町、館長・小林忠）で、2018年4月6日（金）から9月24日（月・祝）まで、田中一村（たなかいっそん）（1908-77）の生誕110 周年を記念し、特別展「初公開田中一村の絵画 ―奄美を愛した孤高の画家―」が開催される。

　一村は、50歳で奄美大島へ移住し、生涯最後を飾る絵を描くという決意のもと、亜熱帯の植物や鳥・魚などを題材にして、生命力あふれる新しい日本画の世界を切り拓いた。生前は無名に等しかったものの、2010 年に千葉市美術館で開催された「田中一村新たなる全貌」展では、同館で過去最高の入館者数を記録するほど、人気と評価が高まった。

　また、江戸時代の奇想の画家伊藤若冲（いとうじゃくちゅう）と、画風や生き方が時代を超えて通じ合う点が多く、「昭和の若冲」とも称される画家。

　今回の展覧会では、「白花と赤翡翠（はっかとあかしょうびん）」、「熱帯魚三種」をはじめとする同館収蔵の一村作品を初公開。さらに、最高傑作と名高い「アダンの海辺」（展示期間8/24～9/24、個人蔵）が特別に展示される。

　奄美時代に制作された稀少な作品のほとんどは、奄美大島にある田中一村記念美術館か個人蔵であるため、奄美の地以外で鑑賞できる数少ない機会。併せて、伊藤若冲や、東京美術学校の同級生であった東山魁夷（ひがしやまかいい）、一村が学んだ中国絵画、文人画などの名画も展示される。