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あなたの「睡眠負債」を計る3つのポイント

【睡眠負債】を枝川義邦氏が徹底解説1/3

■「睡眠負債」を計る超シンプルな3つのポイント

トオル 先生、それで自分が「睡眠負債」をためているかどうか。チェック方法はあるんですか?

枝川 スタンフォード式のものなどで「本当はどのくらい眠たいか」に気づくためのチェック方法はいくつかありますが、今回はとびきりシンプルなものをご紹介しましょう。1日の中で3つのポイントをチェックしてください。

 1つは朝起きたとき、「スッキリ感」があるかどうか。寝起きでスッキリしていないと、間違ったタイミングで起きていたり、そもそも睡眠不足の可能性があるからです。

 2つ目はお昼前の時間帯、頭がしっかり働いているか。人間の脳は1日24時間のリズムがあります。昨年ノーベル生理学・医学賞を受賞した「サーカディアンリズム」の考え方に照らすと朝起きてから3~4時間後というのは一番脳の働きが盛んになる。たとえば朝7時に起きて、その4時間後の11時。この時間帯は頭がハッキリしていなくてはならない。しかしここで逆に眠くなっていると睡眠負債の可能性が高いのです。

 最後の1つは夜寝るときです。自然な睡眠では、寝る体勢になってから眠りに落ちるまでに10分から15分程度まどろむものです。つまり、トロトロと眠気がやってきてから眠れているか、です。これが横になったら最期、気づいたらイビキをかいているという人は要注意です。これは脳と体が睡眠を強く欲しているサインなのですから。

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枝川 義邦

えだがわ よしくに

早稲田大学研究戦略センター教授。東京大学大学院を修了して薬学の博士号、早稲田大学ビジネススクールを修了してMBAを取得。早稲田大学スーパーテクノロジーオフィサー(STO)の初代認定を受ける。脳の仕組みや働き、人間の行動などについての執筆や講演なども多い。2015年度早稲田大学ティーチングアワード総長賞、2017年度ユーキャン新語・流行語大賞を受賞。一般向けの著書に『「脳が若い人」と「脳が老ける人」の習慣』(明日香出版社)、『記憶のスイッチ、はいってますか』(技術評論社)、『「覚えられる」が習慣になる!記憶力ドリル』(総合法令出版)など。


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