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織田信成「簡単なジャンプなんてひとつもない」フィギュアスケーターの内心語る

織田信成さん2月毎日更新 Q8. 挫折の乗り越え方を教えてください

――冷静になることで、問題の本質が見えてくるのですね。そうした先に、やるべきことは何でしょうか。

 とにかく練習です。跳べなかったトリプルアクセルが跳べるようになったのも、起死回生の離れ業や奇跡が起きたのではなくて、結局は練習を繰り返した結果でした。すぐに跳べてしまう選手もいるんですけど、その人はその人で、試合で結果を出すまでにはまたものすごく努力をしていると思うんです。だから、みんなそれぞれに違った苦労があるだろうし、その苦労する時間がすごく大切だと思っています。

――まさに血の滲むような、ですね。普段は見えないところで、選手たちは努力を重ねているんですね。

 一見なんでもないジャンプでも、そうやって時間をかけて色んな挫折を乗り越えてきた結果なんです。だから、たまに解説で「あー簡単なジャンプで失敗してしまいました」と言われているのを聞くと、心の中で「簡単なジャンプなんて、ひとつもないんやけどな……」と思ってしまいます(笑)

〈明日の質問は……Q9.「試合前のゲン担ぎやルーティーンをやっていましたか?」です。

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 2018年、平昌オリンピックの年に氷上のお殿様こと織田信成が、自身の、波乱万丈のスケーター時代など体験を交えながら、フィギュアスケートの魅力を皆さんにお伝えします。また、指導者であり解説者である厳しい視点は保ちつつ、初心者にこそわかりやすい、平昌オリンピックの見どころなどを解説。逆境でこそその強さと美を発揮してきた羽生結弦選手への思い、戦友・浅田真央さんへのメッセージ、松岡修造さんとの熱血対談も必読!

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織田 信成

おだ のぶなり

1987年生まれ。大阪府出身。高校3年時に世界ジュニア選手権で優勝を果たし、注目を集める。シニアデビューを果たした翌シーズン、トリノオリンピックの代表候補となるが、惜しくも選外に。2010年バンクーバーで初の五輪出場を果たす。2014年ソチ五輪出場をかけた全日本選手権で総合4位に終わり、五輪出場を逃すと同時に引退を表明。現在は関西大学アイススケート部監督を務めながら、解説者、プロフィギュアスケーター、タレントなどとして多彩に活躍中。


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  • 織田 信成
  • 2018.01.25