求められる選択肢の中でベストな判断ができるように

 

――プレー面ではどうですか。かつてはドリブルが好きとおっしゃっていましたが今、そういうシーンが多いわけではありません。得点を獲ることにシフトしているのでしょうか?

金崎 そこはチーム状況ですよね。チームから求められることは常に変わっていくので、僕としてはその時の状況に合った一番良い判断が出来るようになりたいと考えています。それはある時は点を獲ることなのかもしれないですし、味方の為に走ること、アシスト、良いパスを出すことかもしれない。ドリブルもそのひとつかな、と。僕としては、求められる選択肢の中でベストな判断が出来る選手になりたいので、ゴールをたくさん決めるだけが全てではないと思っています。

――ゴールがベストではないということ。

金崎 ですね。チームとして足りない部分があるとしたら、そこを自分が補いたいということは思うので。

――なるほど。ただプレースタイルを変えるのは簡単ではありません。恐怖心もあるのではないでしょうか?

金崎 そういうことは別になかったですね。僕はとにかく試合に勝ちたい気持ちが強いんです。そのために自分自身が変わる必要があったので……、だからチームが変わるように自分のスタイルも自然と変わっていったのかな、と思います。

――変化しなければいけない過程の中で影響を受けるとしたら、チームメイトの言葉だったり、または自分の技術向上をより望む環境を作りたいということなのでしょうか?

金崎 あまりそういう風には考えないですかね。単純に目の前の試合に勝ちたいので「勝つ為に自分が出来ることは何か? このチームで今一番必要なことは何か?」と考え、やり続けているのかなと。

――だからその中で得点がマストではない。

金崎 はい、そうですね。

――とはいえ、ピッチでのプレーは得点への意欲にあふれているようにも見えます。

金崎 そうですね、最近はちょっとわからないですけど、日本ではガツガツいく選手が少ないと感じることもあったので、それがチームとして必要だと思ったのでそういうプレーを心掛けている部分はあります。

――あえてチームメイトを鼓舞する面も含めてということですか?

金崎 はい。試合中でも誰かがガツガツプレーをしていると、それに影響を受けて、チーム全体がそうなっていくこともあるので。だから、逆にそういった選手がチーム内に沢山いるのであればそのガツガツしたプレーを僕がする必要はなくて(笑)、上手にその選手を使いながら自分は簡単なプレーを選択していければいいと思います。だからやっぱりその時のチーム状況ですね。1番必要なものを見極められる選手になりたいですね。

――なるほど。今みたいな考えの軸を作っていく際、金崎さんは人の言葉に影響を受けたり、人から聞いて吸収しようとすることはありますか?

金崎 それはそうですね。意外とサッカーとは全く関係無いところから吸収することのほうが好きですね。そっちのほうがすんなり入ってくるというか。「公平性は大事だが平等にはしない」アントラーズ常勝を築いた男の信念

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