韓国人シンガーKが日本の伝統を旅する 「欄間は大きな可能性を秘めたアートだ」 |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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韓国人シンガーKが日本の伝統を旅する 「欄間は大きな可能性を秘めたアートだ」

第14回 大阪欄間工芸協同組合理事長 欄間工芸士・木下文男さん 

K 欄間というのは、何を指すんですか?

木下 そもそも欄間自体がモノではないんですね。本来は建築様式のことで、天井と鴨居の間の空間に入れる、商品のことなんですよ。だから欄間の一番の古いものは竹の節欄間といって、木を横にすっと入れたのが始まりなんです。ふすまの上にすっとあるだけの。だから、神社仏閣へ行くと廊下の突き当たりが木を組んだだけだったりということがあると思うのですが、これも欄間なんです。欄間というものには縦でなく、横なんですよ。確かに僕らもこれを縦に置くように作ることもあって、それも欄間って言っていますけど、本来は違うんですよね。

 木目の美しい材料を使い、さまざまな立体を浮かび上がらせる彫刻欄間のほかに、大阪欄間には6つの種類があります。

①杉や桐など比較的薄い板に図柄を彫った透彫欄間(すかしぼりらんま)
②杉や桐、檜を縦に組み込んだ筬欄間(おさらんま)
③彫刻を埋め込んだ埋込欄間(うめこみらんま)
④床の間の横の部分に入れる書院欄間(しょいんらんま)
⑤細い木材を三方向から組み込んだ、組子欄間(くみこらんま)
⑥竹の節を活かした節抜欄間(よぬきらんま)
それらの技術を応用した作品も数多く制作されています。

K こちらも木下さんの作品ですか? パーテーションのような作品ですね。

木下 昔の衝立ですね。

K とてもおしゃれです。これがあるだけで、風景が変わりますね。裏と表の両面が使える両開きなんですね。雰囲気が変わりますね、面白い。まったく印象が違いますよ。木の色も変わるし、彫るときの力の差なんですかね。

 

 

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寺野 典子

てらの のりこ

1965年兵庫県生まれ。ライター・編集者。音楽誌や一般誌などで仕事をしたのち、92年からJリーグ、日本代表を取材。「Number」「サッカーダイジェスト」など多くの雑誌に寄稿する。著作「未来は僕らの手のなか」「未完成 ジュビロ磐田の戦い」「楽しむことは楽じゃない」ほか。日本を代表するサッカー選手たち(中村俊輔、内田篤人、長友佑都ら)のインタビュー集「突破論。」のほか中村俊輔選手や長友佑都選手の書籍の構成なども務める。


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