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“なんくるないさ” なぜ沖縄の人は悲壮感がないのか?

日本の最貧困地帯 沖縄のリアル③

“なんくるないさ”には抜け落ちているものがある

 ここでもう一度“なんくるないさ”という言葉に戻りたい。

 簡単にいうと「どうにかなるよ」という意味で県民が好んで使う言葉だ。沖縄に旅行をしたことがある人は一度は県民が口にするのを耳にしたことがあるだろう。

 しかし本当は「“まくとぅーそうけば”、なんくるないさ」であり、枕詞が抜け落ちているのだ。
 「正しいことをしておけば、物事はいいように進むものだよ」という昔の人の言葉である。

 実際のところ“なんくるないさ”ではどうにもならないことの方が多いはずだ。先人から継承した本当の精神に気づくことができれば、沖縄の貧困はまた違った形になるかもしれない。

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神里 純平

1979年生まれ。沖縄県在住の会社員。

中堅のリサイクルメーカーにサラリーマンとして勤務し、会社内から出る産業廃棄物の収集運搬やグループ内の在庫移動の業務に従事する毎日。少年の頃には紆余曲折があったが、現在は友人たちと一緒に、仕事後や休みの日に子どもたちに格闘技を指導することがライフワークとなっている。好きな言葉は「人生一生雑巾がけ」。著書に『沖縄裏の歩き方』(彩図社)がある。


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