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「従軍慰安婦問題」のスタート地点、もう一度「河野談話」を考えてみる

「日本軍」はなぜ世界から尊敬されているのか①

いまから遡ること24年前。1993年の8月4日、河野談話が発表された。あらためて整理しておきたい慰安婦問題。違和感の正体とは?

「従軍慰安婦問題」のスタート地点

 現在も、韓国の日本大使館や釜山総領事館前に設置された「慰安婦像」が外交問題としてくすぶり続けている。この「慰安婦像」をアイコンとして、日韓間の重要な外交問題として長く論争が続いているのが「従軍慰安婦問題」だ。

 このことが外交問題としてクローズアップされるようになったのは1993年の今日に起きた出来事から。それが「河野談話」だ。

「河野談話」は、当時の宮澤喜一内閣で官房長官を務めていた河野洋平代議士が、「従軍慰安婦」について、「慰安所の設置を軍が要請し、慰安婦は強制によって集められた事例も数多くあった」という“事実”を認めたうえで、内閣として「お詫びと反省の気持ち」を示したものだ。

 これを韓国は「軍による強制的な慰安婦連行があったと日本政府が認めた」と解釈し、改めて日本に対して謝罪と賠償を請求する根拠とするようになった。

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熊谷 充晃

くまがい みつあき

1971年生まれ、神奈川県出身。著述家。「日本史」では近現代史をはじめ、奈良朝以前の古代や戦国時代、「西洋史」では古代ギリシャ時代やハプスブルク家、「中国史」では春秋戦国時代や三国時代、ほか世界各地の古代文明などを中心に、気の向くままに歴史探求を続ける。著書に『教科書に載っていない!幕末の大誤解』(彩図社)、『世界文化遺産 富岡製糸場と明治ニッポン』(WAVE出版)、『テレビではいまだに言えない昭和・明治の「真実」』(遊タイム出版)他。


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