日本人の「和」の精神の大切さを思い出させてくれる、毛利元就と「三本の矢」 |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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日本人の「和」の精神の大切さを思い出させてくれる、毛利元就と「三本の矢」

第二十六回 SAMURAIファイル 毛利元就

名古屋在住、日本大好きラジオDJクリス・グレンが語る、
日本が誇る錚々たる戦国武将たちの魅力。
外国人の目に我が国の英雄たちはどう映っているのか

 今回ピックアップするのは、戦国大名・毛利元就。戦略家とも言われるSAMURAIですね。

 毛利元就と言えば!有名なのが「三本の矢」のストーリー。
 毛利元就の三人の息子、毛利隆元、吉川元春、小早川隆景を呼びつけ「一本の矢を折ってみよ」と命じました。矢は、すぐに折れました。次に「三本の矢を一緒に折ってみよ」と命じました。三本の矢は、一人の力では、なかなか折れません。

 このエピソードは「この三本の矢のように、三人力を合わせ、毛利家を守るように」という元就のメッセージだとも言われています。
 戦国の歴史に興味のない人でも、一度は聞いたことのある話ですよね?(このエピソードが本当にあったことかどうかはわかりませんが…)

 僕は、このストーリーがけっこう好き。
 戦国時代には親子や兄弟同士が戦うこともあった中で「家族の絆」「兄弟の絆」を大切にしなさいという元就のメッセージ…とても奥深い気がします。

 スポーツやビジネスの世界でも「個人プレイ」や「チームワーク」を大切にする日本。個人の活躍より、家を守る。日本人の「和」の精神。
 このストーリーには、共感する人も多いんじゃないかな?

 毛利家の家紋と言えば!
「一文字に三つ星」

 本来の家紋の由来とは意味が違うかもしれないけれど、この「三本の矢」のストーリーと家紋のイメージが重なるような気がするのは僕だけかな? 

 毛利元就。
 家族の絆、家族の力、日本人の「和」の精神の大切さを思い起こさせてくれるエピソードを残した戦国SAMURAIです。

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クリス グレン

くりす ぐれん

オーストラリアと日本の両国で、デビューから現在まで、常に第一線で活躍し続けるラジオのプロフェッショナル!

幼少時から日本ファンで、17歳の日本留学以来、甲冑師に弟子入りするなど、熱心に日本文化を学んできた日本通。

趣味は戦国の歴史研究、城めぐり、甲冑武具の収集、古武道……など。


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