―では、ここからはアルバムの収録曲の解説をお願いします。まずは「Sunshine+Voice」ですが、今作のイントロ的な楽曲になりましたね?


Leola「1曲目で雰囲気を作って、アルバムに対するワクワク感や気持ちが高まるような曲にしたかったんです。自分の声だけでベースを歌ったり、ハーモニーを生み出したり、すべて声だけで構成して、ビートも楽器も入れないイントロにしました。というのも、Leolaというアーティスト名は、ハワイ語で〈太陽の声〉という意味なんです。だから、私の一番の武器、一番感じてもらいたい声を存分に楽しんでもらいたいと思って、この「Sunshine+Voice」を作りました」


―かなり特殊な楽曲だと思うのですが、レコーディングはどのように行ったのでしょうか?


Leola「オケも伴奏もないので、ひとつひとつ音の成分を録音して、それをいつもお世話になっているアレンジャーさんと組み上げていくという作業でした。もちろん初めての挑戦でしたし、最後まで曲の全体像が見えないというドキドキのレコーディングでした。スタジオで制作しながら、ああしようこうしようを重ねた曲なので、本当にレコーディングで1から作り上げていった感じですね」


―そんなLeola さんの声が降り注ぐイントロに続く曲が、1stシングルのカップリング曲「Summer time」です。


Leola「この曲はカップリング曲ではあるんですけど、私のコンセプトであるビーチ・ミュージックを最も体現してくれている曲なんです。ライヴでも1曲目に歌うことが多い曲なので、このアルバムでもイントロに続く曲として収録しました。あと、Leolaという名前で歌うようになって初めて制作に取りかかったのも「Summer time」なので、私にとってはとても意味のある曲なんです」


―夏を感じた後は、代表曲とも言える2ndシングルの「Let it fly」を収録。Leolaさんにとってどんな存在の曲ですか?


Leola「この1年間を振り返ってみても、とても大きな曲ですね。「Let it fly」の制作を振り返ると、瞬間的な衝動が凄く強かったので、それがよりリアルに届いたのかなって思います。この曲が一番好きと言ってくださる方もすごく多いですし、Leola=「Let it fly」と思ってくださっている方も多いんじゃないかなっていうのが、今の私の実感です。サウンド自体も駆け出すような、飛び立つような、勢いのあるサウンドなので、このままアルバムを走らせたいなと思って3曲目に収録しました」

 


―4曲目の「コイセヨワタシ。」は、映画『兄に愛されてすぎて困ってます』の挿入歌として書き下ろした楽曲だそうですね。制作の経緯を教えてもらえますか?

 

Leola「今回、映画『兄に愛されすぎて困ってます』の挿入歌を2曲やらせていただいたのですが、最初から曲が流れる場面が決まっていたんです。なので、この映画から生まれた曲と言っても過言ではないと思います。映画のシーンを見て私が感じたことだったり、届けたい言葉を考えて、ヒロインの女の子の気持ちを代弁するような曲を作りたいと思って書きました」

 


―女優・土屋太鳳さんが演じるヒロインは、どんな女性像なのでしょうか?


Leola「いろいろな恋の欠片って言うんですかね。まだ恋しているとは言えないけど、恋かもしれない欠片をいっぱい持っている女の子。その中で、本当に好きな人、本当の恋を見つける瞬間にかかる曲なんです。なので、恋に落ちた瞬間の疾走感というか、自分の気持ちを認めた瞬間に何かが突き抜けていくあの感覚をかわいらしく表現しました」


―楽曲の世界観を作り上げる際に、ポイントになった歌詞はありますか?


Leola「この曲を書き始めたのが、Aメロからだったんです。その歌詞にある〈本当に、もう困っています。何も手につかないのです。〉という感情は、私が恋をしたらそうなっちゃうな、きっとみんなもそうだろうなっていう想いで書きました。この歌詞から始まった曲なので、ひとつのポイントだと思います。あと、私が気に入っている歌詞が、サビの最初にある〈恋なんだ そう認めたら 何だかちょっと泣きたくなった〉っていう言葉です。恋をした瞬間って、それまで認めていなかった自分の気持ちを許してあげたような感情がこみ上げてきて、自然と涙がこぼれてしまうことがあると思うんです。まだ叶うかもわからない恋が始まった瞬間の素直な感情ですよね。不安もありつつ、でも楽しみでワクワクしている女の子の揺れる感情を表現できた歌詞だと思います」


―6曲目の「It’s a new day」は2ndシングルのカップリング曲ですが、初めて作曲に挑戦した曲でしたね。


Leola「はい。この曲はリリース当時よりも、ライヴを重ねるごとに好きになってくれる人が増えていった曲です。決して派手な曲ではないので強烈な印象を与えることはないかもしれませんが、じわじわと心に沁みるようなタイプの曲だと思います。明日が来ることのありがたさに改めて気持ちを向けて欲しい、小さな幸せを感じることで日常が豊かになるんじゃないかってことを歌っています。これは私が生きている中で、とても大事にしていることでもあります。だから、この「It’s a new day」はカップリング曲ですが、どうしても1stアルバムに入れたかったんです。この先もずっとライヴで歌っていきたい曲ですし、みなさんにも長くそばに置いてもらいたい曲のひとつです」


―7曲目にはデビュー・シングル「Rainbow」を収録。改めてこの曲を振り返ると?


Leola「この曲でデビューしてよかったと心から思える曲で、後悔なく、すべてを出し切った曲です。最初に作った時は誰かに対する応援歌になって欲しいとか、誰かの助けになるような曲になったらと思っていましたが、デビューして1年過ごしていく中で次第に自分に対する曲という捉え方もできるようになったんです。自分自身この「Rainbow」の中にある言葉たちは、ずっと大事にしたいです。自分の弱さが出てしまった時は、もう一度この歌詞を見て「ほら、顔あげなよ」って自分に言い聞かせています」

 


―デビュー当時と今作に収録された「Rainbow」とでは、また違う聴き方をするファンの方も多いでしょうね?


Leola「ちょうどアルバムのまん中にある曲なので、気持ちの切り替えにもなると思っています。誰だって生きていれば、気持ちを切り替えて前向きにポジティヴに進んでいかなきゃって瞬間がありますよね。そんな時に、この「Rainbow」がきっかけになってくれたら嬉しいです」


―8曲目の「Mr.Right」は、dTV×FODドラマ『Love or Not』の主題歌ですね。どのような経緯で制作したのでしょうか?


Leola「もともとデモとしてあった曲をベースに、この『Love or Not』のために歌詞を書き直して完成させた曲です。最初に台本を読んで、実際に撮影現場にも足を運ばせてもらったり、しっかりドラマの世界観を理解して上で歌詞を書きました」

 

―歌詞の中でポイントになる部分とは?


Leola「最初のAメロに〈あなたは運命 信じますか?〉って歌詞があるんですけど、この言葉に対して素直にうなづけない人ってたくさんいると思うんです。でも、少し意地になりながらもサビでは〈「幸せになりたい!」 大声で叫んでやる!〉と歌っているんですね。そんな心の叫びみたいな感情を表現している歌詞が、私の一番のお気に入りポイントです。幸せになってやる! と叫びたいけど叫べない人の代わりに、まず私が先に叫んでいる曲です(笑)。メッセージ的には強いんですけど、でも曲自体はかわいくできたので、そのギャップも楽しんでいただきたいです。恋に迷っている人とか、この先どうしようと思っている人に、「運命の赤い糸を信じてもいいよね!」って一緒に飛び出して行けるような曲になったら嬉しいです」

 

―11曲目の「The way」は、NHK BS『ワールドスポーツMLB』のエンディング・テーマということですが、どのように制作していった楽曲なのでしょうか?


Leola「がんばっている人に対して「がんばって!」と励ますのは、あまりやらない方がいいと言われることがありますが、私もそう感じます。がんばってきたこと、泥臭くやってきたこと、それでもダメでくじけている自分…、それをぜんぶ受け止めて空を見上げれば、青空は必ずあるはず。苦しい時期があっても、必ず抜け出せる時がくるっていうことを、今何かにがんばっている方たちに聴いてもらいたいと思って作った曲です」


―ここまで収録曲を解説いただいてきましたが、アルバムの最後を飾る曲が「Hello, My name is...」。ギリギリまで制作していたそうですね。


Leola「はい(笑)。もっとも最近、歌を録りました。一番最後に完成した曲なのですが、アルバムを作る当初から私自身を体現する曲を最後に必ず入れようと思っていたんです。ただ、作りたくて作りたくてしかたがなくて、ずっと考えてはいたんですけど、イメージがありすぎて逆になかなか作れない。それの繰り返しでした。これじゃダメだと悩みながら迎えた締め切りギリギリの4月末、4thシングルと今作のビジュアル・イメージを撮影するためにハワイへ行かせていただいたんです。Leolaという私の名前のルーツである大切な場所で1週間過ごしたのですが、そこで感じた何かがあって、帰国した翌日にスラスラッと書けちゃったんです!」


―ハワイで感じたその何かとか、具体的には何だったと思いますか?


Leola「キレイな海、キレイな空、鮮やかな景色も当然含まれるんですけど、一番感じたのは人の温かさです。誰にでもオープンでいたいとか、隣にいる誰かを自然に笑顔にしたいとか、なんかホッとする存在でいたいとか、私が理想とする人格を持った人たちがたくさんいたんです。そう、太陽みたいな存在の人たちとたくさん触れ合うことができたんです。そんな人たちが生活するハワイの言葉をアーティスト名に選んだということは、やっぱり意味があったんだろうなと思いましたし、まちがっていなかったなと実感しました」

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