【ジャイアントキリングが起きる要因。格上チームに存在する心理】 | BEST T!MESコラム

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ジャイアントキリングが起きる要因。格上チームに存在する心理

天皇杯で起きた下剋上を読む

岩政大樹・現役目線第25回

格下の相手だから難しい、ということはない

 先日の天皇杯で、カテゴリーが低い、いわゆる”格下”のチームが”格上”のJリーグチームを倒す、ジャイアントキリングが何試合も起きました。格下のチームの目線で見れば「見事」ですが、ジャイアントキリングをされてしまったJクラブとしては「不甲斐ない」と言われても仕方がないでしょう。

 サッカーとは得点を奪うことがとても難しいスポーツであることから、このような番狂わせが起きやすいスポーツと言えます。どんな試合も0-0から始まり、どんな相手にも、勝つことはいつも難しいです。

 ただ、僕は「格下の相手との試合”だから”難しい」と思ったことはありません。よく「相手は失うものがないから難しい」とか「格上のチームは勝って当たり前だから難しい」とか言われますが、僕はそうは捉えていません。

 格下との試合より格上との試合の方が当然難しいですし、失うものがないチームの方が隙を見つけるのは簡単です。現に、僕は鹿島に所属した10年間でジャイアントキリングをされたことは一度もありません。国士舘大学とPK戦までもつれ込んだり、JFLのホンダFCに延長戦まで粘られたりしたことはあったものの、負けたことはありませんでした。

「鹿島だから当然」と言われれば、その通りです。

 サッカーは確かに得点することも勝つことも難しいのですが、「格下だから難しい」というわけではないのです。

 
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岩政 大樹

いわまさ だいき

東京ユナイテッドFC

サッカー選手

1982年1月30日生まれ、35歳。187cm/85kg。ポジションはセンターバック。

山口県出身。周東FC、大島JSCを経て岩国高校サッカー部でプレー。東京学芸大学在学中に注目を集め、2004年鹿島アントラーズに加入。

2007年~2009年鹿島アントラーズのJリーグ3連覇に貢献。自身も3年連続Jリーグベストイレブンに選出される。

2013年鹿島アントラーズを退団。2014年にはタイプレミアリーグのテロサーサナでプレー、翌年ファジアーノ岡山に加入。

強さとクレバーさを兼ね備えたプレーでディフェンスラインのリーダーとして活躍する。2017年シーズンより関東サッカーリーグ1部の東京ユナイテッドFCに加入(コーチ兼任)。東京大学サッカー部コーチも兼任。

2016年シーズン終了現在で、J1通算290試合出場35得点、J2通算82試合で10得点。日本代表国際Aマッチ8試合出場。

2017年9月初の著書『PITCH LEVEL 例えば攻撃がうまくいかないとき改善する方法』を上梓。


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