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「平成」と言われると、何を思い出すか?

キーワードで振り返る平成30年史 第1回

「平成」へ改元
~昭和64年(1989)~

 永遠に続くのではないかとすら思われた長い長い激動の昭和の御代が終わり、平成に代わってからいつの間にか既に四半世紀超え。その平成も法的措置による終焉がどうやら現実のものになってきた。
 のっぺりとした名にそぐわぬ静かなる激動の時代となった平成をテーマに、今回からしばしの間お話をさせていただきたい。在りし日の人生の断片を些(いささ)かでも思い出して頂ければと思いつつ、早速始めよう。

 

 先日、平成をテーマに数名の著名人と対談をさせていただいた。インタビューの端緒は「平成って言われると何を思い出しますか」。ごく自然な質問だが、振り返るとこの質問、平成を問うのにもっともしてはいけない質問だった。というのもこれを聞かれると、誰もが瞬時にあの冬に飛んでしまうのだ。
 毎日テロップで流れる陛下のご容態、日産セフィーロの窓から顔を出し口をパクパクさせる井上陽水。そしてあの日、昭和64年1月7日を迎える。
 早朝ついに陛下が崩御。一気に国民全員が喪に服したかのように街は灰色に。まだ元気だった商店街は自粛により軒並み臨時休業。全てがリセットされるかのような不思議な感覚。当時まだ主要なメディアだったテレビはCMなしでひたすら追悼番組を流す。
 その日の午後発表された新元号は「内平らかに外成る」の意を込めた平成。その平成時代に一億総中流社会が崩壊し格差社会が到来したのは皮肉なことではある。

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後藤 武士

ごとう たけし

平成研究家、エッセイスト。1967年岐阜県生まれ。135万部突破のロングセラー『読むだけですっきりわかる日本史』(宝島社文庫)ほか、教養・教育に関する著書多数。


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