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比べない、立場を作らない。「灘⇒東大理3」の母・佐藤ママが、子どもへの接し方で大事にしたこと

Q4 子どもとのコミュニケーションで気をつけていたのはどんなことですか?

独自の世界観を持って理想を学び、考える人へ聞く1週間集中インタビュー企画。今週登場するのは、3人息子を灘⇒東大理3、さらに今春長女も東大理3に送り込んだ「佐藤ママ」こと佐藤亮子さん。そのオリジナルな子育ての「哲学」に10の問から迫る! 今回の質問は、子どもとのコミュニケーションについて。お母さんという立場からモノを言わない、4人の子どもたちに徹底してフラットに接する。この心配り、すごすぎる。
Q4 子どもとのコミュニケーションで気をつけていたのはどんなことですか?

「なんで“ママ”の言うことを聞けないの!」はNG

 

 先ほどお話した「比べない」ということ。そして「立場からモノを言わない」ことです。

「なんで“ママ”の言うことを聞けないの!」「“ママ”がこう言っているんだから当たり前じゃない!」という言い方は絶対しませんでした。権威を振りかざして言われたら腹が立ちますよね? そうではなくて、ある事象があれば、私と子ども、あくまで1対1の人間同士の関係性で「私はこう思うけどあなたはどう思うの?」というやり取りをしていたんです。

 親という立場もそうですし、年上・年下という立場でモノを言うこともよくないと思います。よく「“先に生まれた者”の話だから聞きなさい」と言われることがありますよね。これも不愉快なだけです。その人は確かに先に生まれているかもしれないけど、時代が違うし今のことを知らなかったりする。人間って80歳の人から学ぶこともありますけど5歳の子から学ぶこともあるんですから。

 わが家の子どもたちにも、兄弟間で立場を作らせないようにしました。

 ですので「お兄ちゃん」呼びや、逆に弟への呼び捨ては一切無し。全員下の名前で呼び合うことにさせていました。

 また、チョコレートケーキなどを取り分けるときも「お兄ちゃんだから大きめ」といったことは無しにしていました。実際、一番の上の子(長男)と下の子(長女)は7つ歳が離れていて身体の大きさも、食べられる量も全然違う。でもまず必ずはじめは4等分に取り分ける。その後、下の子が食べ切れない分は他の3人にじゃんけんをさせて分けさせていました。平等に扱うことを徹底しました。 

 そしてこの「徹底」とは一つでも例外を作ってはダメです。さきほどの食べ物の例でも気を抜いて1回でも「もうお兄ちゃんなんだからいいか」とやるともう信頼がなくなってしまう。そして失った信頼を取り戻すにはとても時間がかかってしまいます。何事も「0か100か」だと私は思っています。

次の質問は「Q5 佐藤さんが大事にしている「0か100か」という哲学。詳しく教えてください」です。

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佐藤 亮子

さとう りょうこ

専業主婦。大分県で高校まで過ごし、津田塾大学へ進学。卒業後、大分県内の私立高校で英語教師として2年間教壇に立つ。その後、結婚。夫の勤務先である奈良県へ移り、以降は専業主婦。長男、次男、三男、長女の順で3男1女を出産した。長男、次男、三男の3兄弟がそろって、難関私立の灘中・高等学校(神戸市)に進学。体育系のクラブに所属したり、文化祭で活躍したりしながら、3人それぞれが学校生活を満喫しつつ、大学受験では国内最難関の東京大学理科3類(通称「東大理3」)に合格。さらに今春長女も東大理3に合格を果たした。著書に『「灘→東大理III」の3兄弟を育てた母の秀才の育て方』、『「灘→東大理III」3兄弟の母が教える中学受験勉強法』(ともにKADOKAWA)


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