「日本人の男性がロリコン化した結果である」といった俗説は全くの誤り JKリフレに通う男性へのインタビュー  |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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「日本人の男性がロリコン化した結果である」といった俗説は全くの誤り JKリフレに通う男性へのインタビュー 

見えない買春の現場 「JKビジネス」のリアル 第9回

■JKリフレの位置づけは、娯楽というよりも癒し

赤塚「僕は無いです。無理矢理やると女の子が嫌がるし。ちなみに僕がよく通う店舗の新規のお客さんだと、7~8割は初対面で『裏オプできる?』と聞いてくるようです。メディアの記事などを見て、そういったことを期待していく。
 僕自身は裏オプをやったことはありません。興味が湧いて調べたことはありますが、裏オプは単純にコスパが悪い。例えば派遣型のリフレに入って、60分8千円のコース料金を払う。そこから裏オプを頼むと、手(による射精)で5千円~1万円、口で1.5万~2万円、本番で3万円の追加料金がかかる。合計料金は2万~5万円弱。だったら、普通にデリヘルに行った方がいい。
 裏オプをする人も、JK風の女の子とそういうことができる、という点に価値を見出す人もいますが、何回か通っているうちに『コスパが悪いんじゃないのか』と感じるようになるそうです。
 性的な行為をしてしまうよりも、生殺しの方が女の子に対して情が湧く。裏オプは、女の子を人としてではなくモノとして扱っている感じがします。そして男性って、1回しちゃうと飽きるじゃないですか。だとすればハグや添い寝による癒しの方が、長い目で見れば満足度は高い。女の子にとってもその方が楽。レンタル彼女的な関係ですね」

 JKリフレのホームページを見ると、判で押したような格好の黒髪・清楚系の女の子が揃っているが、そうした見た目の記号にこだわる理由はあるのだろうか?

赤塚「普通に可愛いじゃないですか。JKリフレ客にとっての至高の女性は、橋本環奈(注:1999年生まれの人気アイドル。2016年12月現在、ツイッターのフォロワー数は約39万人)です。女子高生そのものが好きなわけではない。制服そのものが好きで、メルカリ(スマホから誰でも簡単に売り買いが楽しめるフリマアプリ)などで買っている人もいますが。
 以前僕はメイド喫茶が好きだったのですが、メイド喫茶では面接の際に選抜があって、全員が受かるわけではない。働いているのは基本的に美少女が多い。それで目が肥えたのかもしれません(笑)。高校時代に黒髪・清楚系のクラスメートに片思いをしていた…というわけではない。ちなみにプライベートで付き合った子は皆清楚系でした」

 JKリフレの世界では「未成年」や「17歳」といった女の子の実年齢にブランド価値を見出す傾向がある。赤塚さんは女の子の実年齢に対するこだわりはあるのだろうか?

赤塚「好きな人の間では『未成年』や『17歳』がブランドになっていますが、僕には正直18歳と19歳の差が分からない。男性は基本的に若い子が好きなので、市場がある以上、そこにニーズが集中してしまうのは仕方が無い。また風俗に行くのは怖いけど、リフレならお話してマッサージするだけなので安心、という理由でJKリフレを選ぶ男性も少なくないのではないでしょうか。
 僕も初めは色々な店に行ってみたいと思っていましたが、最近はあまり冒険したくないと思うようになった。美味しいつけ麺のお店があったら、他の店に浮気しないでそこに週3で通う、みたいな感じです」

 赤塚さんが現在指名しているという女の子の写真を見せて頂いた。かなりの美少女だ。
赤塚「この子は19歳です。このレベルの子と個室でいちゃいちゃできるのは、下手なピンサロよりも価値がある。ピンサロでは、フリーで入ると『うっ』と言いたくなるような女性が出てくることが多い。リフレの方が温かい接客を受けられるので満足度が高い。
 東京には、週に1~3回ほど遊びに来ています。埼玉・千葉・茨城など、電車で1時間圏内の地域からやってくる男性は結構多いと思います。ちなみに女の子にも地方在住の子はいて、新幹線のグリーン車で群馬に帰る子もいました。有名店だとお客さんの数が多いので、地方から来ても十分に稼げる。

 リフレに使う金額は月額4~5万です。リフレにしてから風俗に面白みを感じなくなりました。デリヘルでも一応本番禁止ですが、『追加料金を払えばいいよ』と女性から言われるじゃないですか。それがつまらない。
 ちなみに出会い系は全く使いません。そもそも会えないし(笑)。頑張れば会えるみたいだけど、時間がかかる。相手の顔も分からないし、会ってみたら『金くれ』と言われるだけ。病気を持っているかもしれない。そういう意味ではJKリフレは安全ですね。
 自分の生活の中でのJKリフレの位置づけは、娯楽というよりも癒し。まさにリフレクソロジーの領域です。癒しが目的なので、恋人ができたらリフレに通うのはやめると思いますが。リフレに通う男性は、風俗的ではない癒しが欲しいという人が多数派で、女子高生にこだわる人は一割未満だと思います。

 最近はリフレのお客さん同士の交流もあります。4~5人ほどですが、同じ趣味の人と話しをするのは楽しい。年代はバラバラで、30代から40代の方もいます。大手の有名店に行くと、客の中には大学生っぽい人もいる。リフレは風俗よりも入りやすいし、作業感も無いので、若い人にも人気なのかなと思います」

 一般的なイメージでは、JKリフレを利用する男性=女子高生好きなロリコン、女性と会話のできない性的弱者といった負の印象があるが、赤塚さんのお話を伺っていると、そうしたイメージは極めて一面的なものに過ぎないことが分かる。「JKリフレに通う男性は、全員女子高生マニアである」「JKリフレの隆盛は、日本人男性がロリコン化した結果である」といった俗説についても全くの誤りであることが分かるだろう。
 赤塚さんのような穏健かつ紳士的な男性がメインの客層であれば、JKリフレの世界も「児童買春や人身取引の温床」などには陥らずに、比較的平和に保たれるに違いない。
「見えない買春の現場 『JKビジネス』のリアル」より構成)

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坂爪 真吾

さかつめ しんご

1981年新潟市生まれ。一般社団法人ホワイトハンズ代表理事。東京大学文学部卒。



新しい「性の公共」をつくる、という理念の下、重度身体障害者に対する射精介助サービス、風俗店の待機部屋での無料生活・法律相談事業「風テラス」など、社会的な切り口で、現代の性問題の解決に取り組んでいる。2014年社会貢献者表彰、2015年新潟人間力大賞グランプリ受賞。著書に『セックスと障害者』(イースト新書)、『性風俗のいびつな現場』(ちくま新書)、『はじめての不倫学』(光文社新書)などがある。


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