「銀座ならどこでもいい」は大間違い。マクドナルド世界記録を生んだ藤田田の“10メートル理論”【生誕100年】 |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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「銀座ならどこでもいい」は大間違い。マクドナルド世界記録を生んだ藤田田の“10メートル理論”【生誕100年】

■業種で場所を選べ

 

 私が銀座4丁目で成功したからといって、猫もしゃくしも都心に店を構えればよいかというと、そうはいかない。

 私の友人の逢坂久氏は、元日活会長の逢坂弥氏の令息で、現在は逢坂興業の社長として、大阪の千日前の表通りからちょっと入ったところでポルノ映画館を経営している。入場料は100円で、自動販売機で入場券を買ってから入るしくみになっている。

 ところが、これがえらく儲かるというのだ。

 フィルムの借り賃が2万円で、客が300人入って1日に5回転するとすれば15万円、1週間で105万円が入ってくる。

 その逢坂氏があるとき私にこう言った。

「こんなへんな場所でこれぐらい入るのだから、あっちのにぎやかなところへ行ったらもっと入るんだがなあ」

 場所が悪いと言ってしきりに残念がるのだ。

「それは違う。ここだから客が入るんや」

 私は即座にそう言った。

「ポルノっていうのは質屋だ。たとえば、銀座4丁目の角に質屋があったら、はやると思うかね。客は一人も入らないね。質屋は人目にたたんところにあるから営業が成り立つんだ。ポルノだって同じだよ。こんなへんな場所にあるから客が入るんだ」

 商売の種類によって、店をどこへ出すか、条件がかわってくる。表通りにするか裏通りにするか、いずれにしても場所選定(ロケーション)が重要であることにかわりはない。

 ホームレスでも人通りの少ない裏通りで商売したら干上がってしまうくらいのことは知っている。乞食は乞食なりに、ちゃんとロケーションを重要視しているのだ。

 まして、金儲けをしよう、と思うなら、場所の選定をあやまってはならない。

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伝説の起業家が語る、超大胆×超緻密なビジネス哲学

2026年、生誕100年を迎える伝説の起業家、藤田田。日本マクドナルドを創業し、トップ企業へと育て上げた男の商売哲学がここにある。

マクドナルド銀座1号店の出店戦略、「マクダーナルズ」ではなく「マクドナルド」と命名した理由、三越の軒先を借りて世界記録を打ち立てた「軒先商法」の真髄――豊富な事例を交えながら、「10メートルは10キロと同じ」「勝負は勝たねばダメだし、商売は人が腰を抜かすほど儲けてみせなければダメだ」など、時代を超えて響く金言の数々を語り尽くす。

起業を志す人から現役の経営者まで、すべてのビジネスパーソンに効く、デン・フジタの思考法。

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藤田 田

ふじた でん

「日本マクドナルド」創業

1926年大阪生まれ。旧制北野中学、松江高校を経て、1951年東大法学部を卒業。在学中GHQの通訳を務めたことがきっかけで「藤田商店」を設立、学生起業家として輸入業を手がける。1971年、米国マクドナルド社と50:50の出資比率で「日本マクドナルド(株)」を設立。同年7月、銀座三越1階に第1号店をオープン。そこからハンバーガー旋風を巻き起こし日本人の食生活を変えていく。「価格破壊」など革新的な手法を次々と展開した。のちに「日本トイザらス」も設立。2004年没。孫正義氏、柳井正氏ら、日本を代表する企業を率いる経営者たちに影響を与えたとされる。『ユダヤの商法』『勝てば官軍』『Den Fujitaの商法』など数々のベストセラーを残した。長く品切れが続いていたが2019年4月に完全復刊する。


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