遠野なぎこと飯島愛の孤独死と『金スマ』、海老名香葉子の訃報で思い出す元アイドルの悲劇 2025(令和7)年その1【連載:死の百年史1921-2020】番外編(宝泉薫)
連載:死の百年史1921-2020 【番外編】2025(令和7)年その1
そこで思い出されるのが、飯島愛(享年36)のことだ。08年に、遠野と似た最期を遂げた。ウィキペディアに掲載されている、両者についての説明を並べてみよう。
遠野なぎこ(とおの なぎこ、1979年〈昭和54年〉11月22日– 2025年〈令和7年〉7月3日(遺体発見日))は、日本の女優、タレント。
飯島 愛(いいじま あい、1972年〈昭和47年〉10月31日– 2008年〈平成20年〉12月17日〈死亡推定日〉)は、日本のAV女優、タレント。
飯島が自宅で亡くなっていたことがわかったのは、12月24日。病理検査により、死因は肺炎で、死後一週間ほど経過していたことが判明した。季節の違いこそあれ、どちらも孤独死だ。

また、遠野がそうだったように、飯島も自伝的小説『プラトニック・セックス』(2000年)で少女期の非行や性病感染、整形手術といった過去を告白。こちらはベストセラーとなって、ドラマ化もされた。
飯島は時代の寵児となったが、07年に引退。それでも、ブログなどで性に関する啓発活動を続け、カリスマ性は維持された。それゆえ、死後もブログにファンからのコメントが寄せられることに。その状況は、15年に両親の意志でブログが閉鎖されるまで続いていく。
そして、そのブログじまいがある意味、二度目の死だったとすれば、24年の12月には三度目の死ともいうべき出来事が起きた。『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』(TBS系)の終了だ。
この番組は09年以降、年内最後の放送でレギュラーだった飯島を追悼する企画を放送してきた。ところが、25年1月に、中居といわゆる「X子」そしてフジテレビをめぐる騒動が起き、中居の引退によって番組も終了。結果的に、彼女を追悼した24年最後の放送が最終回となってしまった。
心身の不安定な女性たちの代弁者であり、支えようともしていた飯島。そんな女性たちの「新種」みたいな存在が、X子だともいえる。そういう存在によって、飯島の最後の居場所が消えたのは、皮肉としかいいようがない。
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