【マイナ保険証】本格移行で混乱に突き進む医療現場! 利用率が低い問題を解決できるのか【谷龍哉】 |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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【マイナ保険証】本格移行で混乱に突き進む医療現場! 利用率が低い問題を解決できるのか【谷龍哉】

 

■「マイナ保険証の登録・使い方説明会」で医療機関の窓口は大混乱必至

 

 また、マイナ保険証への本格移行にともない、医療機関の窓口ではマイナンバーカードを持っていない方や、マイナンバーカードを持っているがマイナ保険証の利用登録をしていない方へもマイナ保険証での受診を推奨する可能性があるため、連日マイナ保険証の登録・使い方説明会が発生してしまい、現場が大混乱する気がしてなりません。

 流石に医療機関にマイナ保険証の利用登録方法や、使い方説明を丸投げするのもいかがなものかと思いますので、政府主導による各市町村単位での役所対応としたほうがいいんじゃないですかね。

 医療現場からはマイナ保険証関連のトラブルが報告されており、目立つトラブルとしては「資格確認書」と「資格情報のお知らせ」の区別がつかず「資格情報のお知らせ」のみ持参や、市立札幌病院で25時間もオンライン資格確認が困難になったり、スマホのマイナ保険証が使えなかったり(専用カードリーダーを設置していない)などがあります。

 特にスマホのマイナ保険証に関しては、対応した専用カードリーダーへの切り替えが必要になるため、各医療機関が専用カードリーダーを設置しなければ使えないのですが、使えないことを知らない利用者もいるため、スマホでマイナ保険証を使う利用者が増加すればトラブルも比例して増加するように感じます。

 また、2025年度に電子証明書の更新が必要になるマイナンバーカードは2768万件もあり、更新手付きを忘れている方が医療機関を受診するときに、マイナ保険証が巻き込み事故で使えないといったトラブルも起きているようです。マイナ保険証関連の大きなトラブルから小さなトラブルまでを含めると、医療現場の負担は今後も大きくなっていくのではないでしょうか。

 ここまで問題点やトラブルなどについて語ってきましたが、実際にマイナ保険証を使ってみると大変便利なのは間違いありません。

 トラブルの多くはマイナ保険証への移行期間にともなう医療機関・利用者双方の混乱に起因していることが多く、マイナ保険証について正しく理解すればトラブルに遭遇したとしても基本的には保険が使えないといったことにはならないと思われます。

 複数の医療機関を受診するさいに、受診歴や薬剤情報を正確に伝えることが出来るのは治療をしてもらうときに重要なことで、お医者さんに口頭でうまく伝えられないといった方はマイナ保険証を使うことで助かっているのではないでしょうか。

 2025年101日からはマイナ救急もスタートしており、緊急時に119番でかけつけてくれた救急隊員の方へマイナ保険証として使えるマイナンバーカードを渡すことで正確な受診歴や薬剤情報を伝達することが可能になっています。(注3

 街中で事故に遭うなどして意識不明になってしまった場合には、自身で受診歴や薬剤情報を伝えることが出来ないため、マイナ救急による情報伝達が非常に重要な役割を果たすことが想像出来るかと思います。

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★初の女性新首相・高市早苗「政治家の原点」がここにある★

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民主主義国家の政治をいかに動かし統治すべきか?

◎トランプ大統領と渡り合う対米外交術の極意とは?

★政治家・高市早苗が政治家を志した原点がここにある!

 

「日本は、国論分裂のままにいたずらに時間を食い、国家意志の決定と表明のタイミングの悪さや宣伝下手が災いし、結果的には世界トップ級の経済的貢献をし、汗も流したにもかかわらず、名誉を失うこととなった。

 納税者としては政治の要領の悪さがもどかしく悔しいかぎりである。

 私は「国力」というものの要件は経済力」、「軍事力」、そして「政治力」だと考えるが、これらの全てを備えた国家は、現在どこにも存在しない。

 (中略)

 そして日本では、疑いもなく政治力」がこれからのテーマである。

 「日本の政治に足りないものはなんだろう?」情報収集力? 国会の合議能力? 内閣の利害調整能力?  首相のメディア・アピール能力?  国民の権利を保証するマトモな選挙?  国民の参政意識やそれを育む教育制度?

 課題は随分ありそうだが、改革の糸口を探る上で、アメリカの政治システムはかなり参考になりそうだ。アメリカの政治にも問題は山とあるが、こと民主主義のプロセスについては、我々が謙虚に学ぶべき点が多いと思っている。

 (中略)

 本書では、行政府であるホワイトハウスにスポットを当てて同じテーマを追及した。「世界一強い男」が作られていく課程である大統領選挙の様子を描写することによって、大統領になりたい男や大統領になれた男たちの人間としての顔やフッーの国民が寄ってたかって国家の頂点に押し上げていく様をお伝えできるものになったと思う。 I hope you enjoy my book.」

(「はじめに」より抜粋)

 

ALL ABOUT THE U.S. PRESIDENTIAL POWER

How much do you know about the worlds’s most powerful person―the President of the United States of America? This is the way how he wins the Presidential election, and how he rules the White House, his mother country, and the World.

<著者略歴>

高市早苗(たかいち・さなえ)

1961年生まれ、奈良県出身。神戸大学経営学部卒業後、財団法人松下政経塾政治コース5年を修了。87年〜89年の間、パット•シュローダー連邦下院議員のもとで連邦議会立法調査官として働く。帰国後、亜細亜大学・日本経済短期大学専任教員に就任。テレビキャスター、政治評論家としても活躍。93年、第40回衆議院議員総選挙奈良県全県区から無所属で出馬し、初当選。96年に自由民主党に入党。2006年第1次安倍内閣で初入閣を果たす。12年、自由民主党政務調査会長女性として初めて就任。その後、自民党政権下で総務大臣、経済安全保障大臣を経験。2025年10月4日、自民党総裁選立候補3度目にして第29代自由民主党総裁になる。本書は1992年刊行『アメリカ大統領の権力のすべて』を新装重版したものである。

 

 

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谷龍哉

たに りゅうや

谷 龍哉(たに・りゅうや)

1983年生まれ。三重県伊勢市出身。ネット情報アナリストとして、インターネット上の社会事象や問題発生の経緯の情報収集、分析に従事。

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