婚活のレールを降りた43歳美女が「今が一番幸せ」と誇れるワケ。転機となったのは母の言葉【谷口友妃】 |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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婚活のレールを降りた43歳美女が「今が一番幸せ」と誇れるワケ。転機となったのは母の言葉【谷口友妃】

ミドル独女~私たちのホンネ~ 43歳真弓さんの場合

■猫との幸せな時間、両親とのかけがえのない時間

 

 現在、真弓さんは猫とともに1LDKの家で暮らしながら、アニメやお酒、友人との遊びを楽しむ日々に幸せを感じている。

 両親が大病を患い、土日のどちらかは実家の手伝いに行っているというが、「結婚していないからこそ動きやすい」と前向きに考えている。

 真弓さんの母は、今年の春にステージ4のがんが見つかった。しかし、手術によって転移したがん細胞をすべて取り除くことができ、どうにか一命をとりとめることができた。 

 

▲独身だからこそ両親と多くの時間を過ごせる、と前向きに考えている

 

 父もまた、3年前に難病の診断を受けている。母のことを話しながら涙ぐんでいた真弓さん。両親が大好きな真弓さんにとって、二人と過ごす時間は何にもかえがたいときなのだろう。

 結婚のことは、もう考えていないのだろうか。

「俳優の堤真一さんが今の家庭を崩して結婚してくれるならいいなぁって」と真弓さんらしい冗談をかました後、今の考えを聞かせてくれた。

「相当この人と結婚したいっていうぐらい一緒にいたいって思える人がいたら考えるかもしれないけど、探しには行ってないから見つからないと思う。相手がいた方が楽しいと思うときもあるし、人肌恋しくなることもあるけど、好きな物を食べて猫をモフモフしてたら気は紛れます。そういえば、私、孤独で寂しい、どうにかなっちゃいそうっていう風になったこと一回もないかもしれない」

 多くの独身者が抱く経済面の不安についてはどう考えているのだろう。

「でも何とかなるんじゃないかなって思ってるんです。今は不安だけど先のことわかんないし、多分それって結婚してもあるだろうから、私だけじゃないという安心感があります」

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谷口 友妃

たにぐち ゆき

幼少期に父を亡くしシングルマザーの家庭で育つ。心臓病の母との生活で感じた社会の歪みや、働く意味を求めて天職探しをした経験などから「仕事と生きがい」、「幸せな社会のつくり方」などのテーマに関心を持つ。2014年から執筆業を始め、多様な業界で働く人を紹介する社内報の巻頭記事や医療情報の取材記事、介護問題を扱う著名人の連載インタビュー企画などを担当。過去に取材した人の数は2000人以上にのぼる。読売新聞オンライン、みんなの介護「賢人論。」などに記事を執筆。

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