婚活のレールを降りた43歳美女が「今が一番幸せ」と誇れるワケ。転機となったのは母の言葉【谷口友妃】 |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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婚活のレールを降りた43歳美女が「今が一番幸せ」と誇れるワケ。転機となったのは母の言葉【谷口友妃】

ミドル独女~私たちのホンネ~ 43歳真弓さんの場合

■20代の半同棲で「一人の価値」を悟った

 

 真弓さんには常に夢中になれるものがあった。20代は音楽漬けの日々を送り、現在はアニメに夢中だ。

「自分が楽しいと思うことをする時間がなくなるぐらいなら、仲が良い男性ができても、お友達のままでもいいと思っています。とにかく、今の生活を変えたくないですね」

 そう思い至るまでには、「一人がいい」と実感した経験があった。

「20代の頃、向こうからのアプローチで付き合った男の子がいたんです。その子は私の家の近くで実家暮らしをしていたのですが、毎日、私の部屋に入り浸るようになって半同棲生活をしていました。仲が良かったし一緒にいるのは楽しくて好きだったのに、2週間くらい入り浸られたあたりからだんだん辛くなってきて……。『せめて週末だけにして』と言っても帰ってくれなかったんです」

 当時住んでいたのはワンルームの部屋。確かにそれはどんなに好きな相手でも息苦しい。

「そんななか、『誕生日のプレゼント何がいい?』と聞かれたので、ついに我慢の限界が来てしまって。『何もいらないから、とりあえず帰ってくれ!』って言ってしまいました。それで終わりましたね」

 激ギレした真弓さんの言葉を聞いた相手は凍り付いていたことだろう(笑)。真弓さんは、この経験によって一人の時間の大切さを再確認した。

 結婚は安心・安定につながると考える人が多数派だが、真弓さんにとっては、自分が大切にしている世界を脅かされないことが、心の安定と幸せのために何よりも必要だった。

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谷口 友妃

たにぐち ゆき

幼少期に父を亡くしシングルマザーの家庭で育つ。心臓病の母との生活で感じた社会の歪みや、働く意味を求めて天職探しをした経験などから「仕事と生きがい」、「幸せな社会のつくり方」などのテーマに関心を持つ。2014年から執筆業を始め、多様な業界で働く人を紹介する社内報の巻頭記事や医療情報の取材記事、介護問題を扱う著名人の連載インタビュー企画などを担当。過去に取材した人の数は2000人以上にのぼる。読売新聞オンライン、みんなの介護「賢人論。」などに記事を執筆。

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