小泉進次郎総裁候補が進める「給付型税額控除」は貧乏人に優しいか?【密着自民党総裁選2025 #2 林直人】 |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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小泉進次郎総裁候補が進める「給付型税額控除」は貧乏人に優しいか?【密着自民党総裁選2025 #2 林直人】

【自民党総裁選 立候補者討論会】日本記者クラブ主催の討論会。写真左から小林鷹之元経済安保相、茂木敏充前幹事長、林芳正官房長官、高市早苗前経済安保相、小泉進次郎農水相(2025年9月24日)

 

■お金に清潔な小泉進次郎氏の周辺

 

 こうした情に篤く、公助の上に自助努力を求める気風は彼が港町・横須賀の出身であることと無縁ではないだろう。

 横須賀の人たちは日本の一般的な都市とは異なる気風を持っている。

 そうした気風の中でも特徴的なものの一つが「お金にきれい」「公助を求めない」「公に殉ずる」姿勢である。一つ一つ解説していきたい。

 まず、「お金にきれい」という点であるが、これは小泉進次郎氏の周辺を取材していて特に感じることである。小泉進次郎氏の周辺はいわゆる「ごっつぁんです」体質がない。一緒に食事に行っても自分の分は自分で払う。借りを作らない。純一郎さんの時代には事務所に差し入れを持っていったら突っ返されたというエピソードも数多ある。そういう港町ならではの安目を売らない姿勢が、既得権益に媚びない姿勢を生み出し改革を可能にする。

 

 また、地元の住民もそもそも政治家に利益誘導を求めない気風がある。港町であり、貿易など含めて自分たちの手で稼ぎを手に入れることができるという地理的特徴もあると思うのだが、「小泉さんには国レベルで仕事してもらうことを求めているのであって、地元のことは自分たちでやる」という声を地元では異口同音に聞いた。

 最後に「公に殉ずる」姿勢だが、これは横須賀が自衛隊・米軍の街であることと無縁ではないだろう。公を食い物にしないという姿勢の裏側に、国のためにいつでも自らを犠牲にする覚悟ができているという愛国心がある。

 こうした横須賀の風土が小泉進次郎という政治家を生んだのだろう。

次のページ地元に利益誘導をすることを好まない政治姿勢と疲弊する地方都市

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林直人

はやし なおと

起業家・作家

1991 年宮城県生まれ。仙台第二高等学校出身。独学で慶應義塾大学環境情報学部に入学(一般入試・英語受験)。在学中に勉強アプリをつくり起業するも大失敗する。その後、毎日10 分指導するネット家庭教師「毎日学習会」を設立し、現在に至る。毎年100 人以上の生徒を指導し、早稲田・慶應・上智を中心に合格者を多数輩出している(2021 年早慶上智進学者38 名・7/20 時点)。著書に『うつでも起業で生きていく』(河出書房新社)、『人間ぎらいのマーケティング人と会わずに稼ぐ方法』(実業之日本社)などがある。連絡先:https://x.com/everydayjukucho

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