小泉進次郎総裁候補が他の有力候補者に圧勝している理由とは?【密着自民党総裁選2025 #1 林直人】 |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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小泉進次郎総裁候補が他の有力候補者に圧勝している理由とは?【密着自民党総裁選2025 #1 林直人】

【密着自民党総裁選2025 #1 林直人】

自民党総裁選挙2025の候補者共同記者会見。(左から)小林鷹之元経済安保相、茂木敏充前幹事長、林芳正官房長官、高市早苗前経済安保相、小泉進次郎農水相(2025年9月23日)

 

■本当の知性というのはアホっぽく見られる・舐められることである

 

 その上で、小泉進次郎総裁候補が林芳正候補や茂木候補とも遜色がない知性の持ち主であるということは、コロンビア大学大学院卒業という学歴からだけではなく、彼の実際の行動に現れている。

 彼の実際の選挙公約を見ると、茂木候補の地盤である茂木派、特に参議院の茂木派を切り崩すための戦略を彼が着実に実行していることもわかる(たとえば「参議院の合区解消」は参議院茂木派を切り崩すための武器になる)。

 また、それ以外にも彼は、最近勢いがある国民民主党や旧来からのライバルである立憲民主党の支持者さえも取り込む政策・選挙戦略で敵意を見せずに着実に実行している(たとえば、あらゆる選択肢を排除せずに与野党で協議して物価高対策をするというのは、おそらくは一定の所得以下の人に給付を行うという「給付付き税額控除」を彼が考えていることの現れである。これを実行できれば立憲民主党の支持層はかなりの部分自民党支持層に変わる)。

 そもそも、ある高学歴な総裁候補が週刊誌で話題になったように、高圧的に敵意をむき出しにして自己顕示的にアピールされる知性というのは大した知性ではないのだ。

 本当の知性というのは、穏やかに温かく、それでいてしっかりと戦略を実行することだ。いわゆるアホっぽいイメージ(つまりクレバーで冷徹な印象ではなく、逸物を隠しどこか空気が読めない天然な印象)であり、戦略を実行したことにさえ気づかれないならなおのことよい。

 小泉進次郎総裁候補はこれらすべての条件を満たしている。

 だからこそ自民党総裁候補との争いにはもちろんのこと、これから迫りくる野党との鍔迫り合いにも勝つことができるのだ。

 アメリカでだってアホそうに見えるけど勝負強いというのが一番アメリカ人好みだ。赤澤大臣はまるで空気が読めない政治家のようにトランプには見えたのではないか。それによって外交で獲得した利益は大きかったはずだ。

 ゆえに小泉進次郎総裁候補がトランプと真っ向からやり合える総理になる可能性がある。そう、これこそが本当の知性だと気づく人は実際少ない。しかしこれが現実なのだ。

 

文:林直人

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林直人

はやし なおと

起業家・作家

1991 年宮城県生まれ。仙台第二高等学校出身。独学で慶應義塾大学環境情報学部に入学(一般入試・英語受験)。在学中に勉強アプリをつくり起業するも大失敗する。その後、毎日10 分指導するネット家庭教師「毎日学習会」を設立し、現在に至る。毎年100 人以上の生徒を指導し、早稲田・慶應・上智を中心に合格者を多数輩出している(2021 年早慶上智進学者38 名・7/20 時点)。著書に『うつでも起業で生きていく』(河出書房新社)、『人間ぎらいのマーケティング人と会わずに稼ぐ方法』(実業之日本社)などがある。連絡先:https://x.com/everydayjukucho

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