参政党を支えてるのはカルトとマルチ? 統計学で暴く参政党のバックとは?【林直人】

III. コア分析:参議院選挙に仕掛けられた「数値の爆弾」
— 回帰モデルが暴いた“票田の暗号” —
◾️3-1 モデルの定式化:データが告発する
ここから先は、単なる数字の羅列ではない。市区町村ごとの得票率に潜む暗号を、回帰モデルという鑑識道具で解読する作業だ。
モデル式はこうだ:
(式2)
β₁ と β₂ が、この捜査の“指紋検出班”だ。
MLM_Index:自己啓発やマルチ商法文化に染まった地域の濃度
NR_Index:特定新興宗教の地理的影響力
Clientelism:自民党の利益誘導ネットワークの強度
これらが票をどう動かすのか──逃げ道のない構造を浮かび上がらせる。
◾️3-2 分析結果:数値が放つ「実弾」
Table 2 の結果は、ただの統計出力ではなく、選挙地図の地雷原マップだ。
(表2)
◾️3-3 係数が語る“票の流れ”
MLM親和性とNR影響力は、参政党票を押し上げる“ブースター”だ。0.75SD高いだけで得票率が約0.71ポイント上昇ーーこれが全国で積み重なれば、議席の天秤が傾く。
同じ変数が、自民党得票率には有意なマイナス。つまりこれは自民党→参政党の票移動を裏付ける数値的“物証”だ。
クリエンテリズムは参政党を寄せつけない“結界”として機能しつつ、自民党には酸素ボンベのように機能している。
交互作用項は決定的証拠ーー「MLM濃度が高く、かつ自民党ネットワークが弱い地域」こそ、参政党が一気に食い破る真のターゲットゾーンだ。