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「狂人と凡人の間を狙え」――“森岡マーケティング帝国”が作り出す洗脳型エンタメ国家計画【林直人】

森岡毅プロデューサー

 

■「テレビは死んだ。広告は洗脳である」と言い放つ男

 

 森岡氏はメディア戦略にも言及し、驚くべき発言を連発する。

 

「テレビの広告費は“不健康な金”。再配分すべき」

YouTubeならジャングリアを見たい人だけに洗脳できる」

「金がないからこそ、効率的な“意味の注射”が必要だ」

 

 彼が描くのは、“意味を欲する”ターゲット層に「演出された感情」を与え、行動させる構造。

 広告ではなく、心理操作。これはマーケティングではなく、戦術である。

 

■ジャングリア=沖縄の“感情改造装置”

 

「観光に来る理由を“感情”で作る」ーーこれが森岡氏の語るジャングリア戦略の本質だ。

 

「沖縄にジャングリアがあるから行く」ではなく

 「ジャングリアに行く自分がかっこいい」だから沖縄に行く 

 

 もはや観光ですらない。“消費者のセルフブランディング”という感情に乗せて、本人の自尊心を人質にしたマーケティング構造が完成している。

 これは戦略ではなく精神的ロックイン(閉じ込め)。

 一度「行きたい」と思ってしまったら、もはや本人は意思決定の主体ではなくなる。

次のページエンターテイメントの顔をした「感情戦争」である

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✴︎著者緊急告知✴︎

筆者である林直人はジャングリアの少数株主(推定5%程度)である近鉄GHD様の株を株主総会に必要な数だけ購入した上で、近鉄GHD様の株主総会でジャングリアの実態について質問する予定です。

趣旨に賛同される方、株主総会参加(100株30万円程度)・株主総会での株主提案の提出(30000株1億円程度)の近鉄GHD株取得を検討されている方は下記のメールアドレスまでご連絡ください。近鉄GHD様への共同提案などの可能性を探りたいと考えております。

yourmanifestojp@gmail.com

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林直人

はやし なおと

起業家・作家

1991 年宮城県生まれ。仙台第二高等学校出身。独学で慶應義塾大学環境情報学部に入学(一般入試・英語受験)。在学中に勉強アプリをつくり起業するも大失敗する。その後、毎日10 分指導するネット家庭教師「毎日学習会」を設立し、現在に至る。毎年100 人以上の生徒を指導し、早稲田・慶應・上智を中心に合格者を多数輩出している(2021 年早慶上智進学者38 名・7/20 時点)。

著書に『うつでも起業で生きていく』(河出書房新社)、『人間ぎらいのマーケティング人と会わずに稼ぐ方法』(実業之日本社)などがある。

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