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【暴走する成功確率73%男】マーケッター森岡毅CEOが仕掛けた“ジャングリア沖縄狂騒”の真実【林直人】

USJの英雄が作り上げたのは「期待値ビジネス」という名の巨大な幻想装置だったーー

森岡毅CEO

 

「成功確率は73%と見ています」――

 そう語るのは、マーケティング集団「刀」の代表、森岡毅氏USJ再建の英雄と称された男が、いま沖縄に建設したのは、総投資額700億円の巨大テーマパーク「ジャングリア」。

 しかし、この発言が発したのは、数字の魔法によって人々の理性を凍らせる幻想商法の始まりに過ぎなかった。

 

■「73%の成功」より「27%の破綻」を語れ

 

 森岡氏は断言する。「失敗の可能性は27%」と。だが、なぜその数字を「成功確率」として喧伝するのか? それは未来を語る魔法に他ならない。

 73%という数字には根拠がない。外部の査定、第三者検証は一切提示されていない。

 残りの27%に関するリスクシナリオは隠蔽され、説明責任は曖昧なまま。

 仮に失敗した場合、被害をこうむるのは投資家と地元住民、そして地銀だ。

 つまり、「成功確率」は彼の主観であり、「プロジェクトの正当化」に使われた確率詐欺の数字トリックだ。

 

■「USJと同じじゃない」と言いながら、実態は“USJの模倣以下”

 

インタビューで森岡氏は、ジャングリアがUSJとは違い、没入型体験を重視していると語る。だがその中身を見ると・・・

 

・旅費はUSJに行くより高いのに、施設のキャパシティは不十分で不満足な顧客体験

・開業初日から続出した“発券システムトラブル”と“2時間超待ちの長蛇の列

・外国人客への対応は皆無に等しく、「英語が通じない」「英語マップがない」といったレビューが相次ぐ

 

「違いを作る」どころか、“劣化USJ”と揶揄されるような構造的不備が山積していたのだ。

次のページ「渋滞は起きない」と言い張る傲慢。ジャングリア失敗の責任は誰が取るのか?

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✴︎著者緊急告知✴︎

筆者である林直人はジャングリアの少数株主(推定5%程度)である近鉄GHD様の株を株主総会に必要な数だけ購入した上で、近鉄GHD様の株主総会でジャングリアの実態について質問する予定です。

趣旨に賛同される方、株主総会参加(100株30万円程度)・株主総会での株主提案の提出(30000株1億円程度)の近鉄GHD株取得を検討されている方は下記のメールアドレスまでご連絡ください。近鉄GHD様への共同提案などの可能性を探りたいと考えております。

yourmanifestojp@gmail.com

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林直人

はやし なおと

起業家・作家

1991 年宮城県生まれ。仙台第二高等学校出身。独学で慶應義塾大学環境情報学部に入学(一般入試・英語受験)。在学中に勉強アプリをつくり起業するも大失敗する。その後、毎日10 分指導するネット家庭教師「毎日学習会」を設立し、現在に至る。毎年100 人以上の生徒を指導し、早稲田・慶應・上智を中心に合格者を多数輩出している(2021 年早慶上智進学者38 名・7/20 時点)。

著書に『うつでも起業で生きていく』(河出書房新社)、『人間ぎらいのマーケティング人と会わずに稼ぐ方法』(実業之日本社)などがある。

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