【特集】プレオープンで露呈した「ジャングリア」の実態――親子客が体験した“地獄のテーマパーク”【林直人】 |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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【特集】プレオープンで露呈した「ジャングリア」の実態――親子客が体験した“地獄のテーマパーク”【林直人】


沖縄の新たな目玉として、華々しくオープンしたテーマパーク「ジャングリア」。しかし、その裏側では、消費者を無視したずさんな運営、そして安全性を疑う声が続出している。今回は、先行プレオープンに参加した一般来場者が体験した“カオス”な一日を、インタビューをもとに赤裸々に再現する。


沖縄県今帰仁村に開業した ジャングリア沖縄のキャストたち(2025年7月25日)

 

■ プレミアムチケットを持って“1時間待ち”? その先に待つのは「汗まみれのヘルメット」

 

 先行プレオープンの初日、来場者は胸を躍らせてゲートをくぐった。手にはプレミアムチケット。特別待遇を期待するのは当然だろう。だが現実は、幼児連れの来場者が1時間の行列にバギーごと並ばされるという理不尽な洗礼から始まった。

 やっとの思いでアトラクションの乗車口にたどり着くと、スタッフが差し出したのは前の客の汗が染み込んだヘルメット。さらに、水分補給用の飲み物もスマホもすべてロッカーに預けさせられ、「乗車中は一切連絡も補給も取るな」という有様だ。

 

■ バギー故障続出! まるで「走る棺桶」――運営は“走って対応”

 

 アトラクションのメインコンテンツであるバギー体験では、1人のスタッフが5台を同時管理する体制が敷かれていた。しかし、死角の多いコースでそんな管理が機能するはずもない。

 1周目、先導バギーの後続が突如姿を消す。3台目が機材トラブルで停止、スタッフはバギーを放り出してコースを全力疾走。止まった車両は“手押し”でコースアウト。再開後も、今度は4台目が石に乗り上げて立ち往生。これもまた“人力”でコースに押し戻される始末。

 運営側の準備不足は明らか。監視員もいなければインカム連携もない。事故が起きるのは時間の問題と語る来場者の声は、決して大げさではない。

次のページ子どもたちが“灼熱のベンチ”で熱中症寸前――屋根も水もない「地獄絵図」

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林直人

はやし なおと

起業家・作家

1991 年宮城県生まれ。仙台第二高等学校出身。独学で慶應義塾大学環境情報学部に入学(一般入試・英語受験)。在学中に勉強アプリをつくり起業するも大失敗する。その後、毎日10 分指導するネット家庭教師「毎日学習会」を設立し、現在に至る。毎年100 人以上の生徒を指導し、早稲田・慶應・上智を中心に合格者を多数輩出している(2021 年早慶上智進学者38 名・7/20 時点)。

著書に『うつでも起業で生きていく』(河出書房新社)、『人間ぎらいのマーケティング人と会わずに稼ぐ方法』(実業之日本社)などがある。

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