長生きする人には「利他」の精神がある?有名医師示唆「石原慎太郎氏も」

テレビ、ラジオの健康、情報番組でおなじみの石原結實(ゆうみ)医師(76)の新著『最高の健康と幸せは「利他」がもたらす』(青春出版社)が、発売された。
元首相をはじめ政財界、法曹界、教育界、芸能・スポーツ界など、さまざまなジャンルの著名人を医師として診察してきた石原医師。
そしてたどりついた最高の健康法であり長寿法が「利他」だ。この健康効果を医学的に検証しつつ、多くの事例も踏まえながら、どのように実践するかを具体的に指南している。
「人体を構成する数十兆個の細胞とそれからなる組織、臓器、器官は互いに協力して体全体のために働き、体の健康と生命を守っています。手足は手足のために働くのではなくて、体のために移動したり、物を取ったり、つかんだりします。人体内の細胞、臓器、器官はすべて他者のために働いている。つまり『利他』の行動で人体は成り立っているというわけです」。
長年の経験から「利他」の効能を力説する石原医師はページを割いて、同じ石原姓で2022年に89歳で亡くなった元東京都知事で作家の石原慎太郎氏“利他の人”として取り上げている。
石原医師が慎太郎氏と初めて会ったのは1995年6月9日のことだった。意気投合して石原医師が経営する伊豆の「ヒポクラティック・サナトリウム」に25回、訪れたという。
「『高飛車』とか『横柄』と誤解を受けられたのは『照れ隠し』のための言動だと思います。本当は『純朴』で『純真』なお人柄です。サナトリウムのお風呂場で会う人には『どこから来たの』『どこか調子悪いところある』と尋ねて、どこどこが悪い”という答えが返ってくると『その専門のドクターを良く知っている。初診料はボクが払うから受診してきたら』と利他の言動をされていました」と振り返っている。
他に多くのユダヤ難民にビザを発給してその命を救った杉原千畝(ちうね)氏や過去の恩を忘れない世界一の親日国家・トルコ、アフリカで無償の医療活動を行ったシュバイツァー博士のエピソードなども紹介されている。
文:BEST T!MES編集部