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田原総一朗「自民党本部は小池さんでいいと思っていた」

田原総一朗さん30日毎日連載 Q4.都知事選、自民党の支援を受けていない小池百合子氏が圧勝でしたがどうお考えですか?

『変貌する自民党の正体』(ベスト新書)を上梓。常に第一線のジャーナリストとして活躍したきた田原総一朗氏に話を聞いた。

 

Q4.都知事選、自民党の支援を受けていない小池百合子氏が圧勝でしたがどうお考えですか? 

 

 今回の都知事選の特徴は、有力三候補と言われたけど、誰も都政への強い抱負を持った候補者がいなかったことです。選挙活動中も、東京都をどうするのかということを、あまり謳っていなかった。

 アメリカではクリントンが大統領候補になり、イギリスではメイソンが首相になった。という中で、小池さんが女性として初めて都知事になったという意味は大きいと思う。

 都知事になったら都議会を解散すると第一声で言った。みんなは何でこんなことを言うのかと思ったはずです。この理由はどこにあるかというと、実は自民党本部は小池さんでいいと思ったんです。ところが都議会自民党が反対した。その中心人物が、都議会のドンと呼ばれている、自民党東京都連幹事長の内田茂さんだった。それで自民党が小池さんを推薦しないことにした。だから、小池さんは解散すると言ったんです。

 自民が推した増田さんは岩手県の県知事をやり、総務大臣もやった人物。その後、今やっていることは、地方活性化なんだよ。地方活性化というのは、一極集中している東京の人間を、どうやって地方へ流し込むか、分散させるかというのを考えている。東京をいかに寂しくするかということやっている人が、知事をやるというのは矛盾しているんだよ。

◆改憲を東京から止めようと訴えても、できる訳がない

 鳥越さんは、国会で改憲政党が3分の2以上を占めたことに危機感を持ったことで出馬を決意したと言っていた。その気持ちはわかりますよ。

 かつて、1967年に社会党と共産党が応援した美濃部(亮吉)さんが都知事に立候補した時のスローガンが「ストップ・ザ・佐藤」。当時の首相は自民党の佐藤栄作さん。内閣は3年目で安定していたけど、日本は「公害列島」という問題を抱えていた。特に東京周辺はひどいものだった。それを変えようということだったんだ。

 でも、東京都知事と国政とは関係ない。美濃部さんが当選したところで、国が変わるわけじゃない。実際、大きく変わりもしなかった。

 そういう意味じゃ、鳥越さんの主張も「ストップ・ザ・安倍」。改憲を東京から止めようと訴えたところで、できる訳がないんだから。

 その中で、小池さんの掲げた大きなテーマは「都政のクリーン化」、あるいは「透明化」だった。都連や自民党都議の批判を展開して、対決姿勢を見せた「東京大改革」に、都が所有する休空間を活用した待機児童の解消、2020年東京オリンピック・パラリンピックをはじめとした都の事業を巡る利権の追及などが有権者に支持された結果だと思う。

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明日の第五回の質問は「都知事選は、二代続けて『政治とカネ』の問題を受けてのものでしたが?」です。

 

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田原 総一朗

たはら そういちろう

ジャーナリスト。1934年滋賀県生まれ。60年早稲田大学文学部卒業。同年岩波映画製作所入所。64年東京12チャンネル(現テレビ東京)に開局とともに入社。『朝まで生テレビ!』(テレビ朝日系)、『激論!クロスファイア』(BS朝日)の司会をはじめ、テレビ・ラジオの出演多数。著書に『日本の戦争』(小学館)、『塀の上を走れ 田原総一朗自伝』講談社)、『安倍政権への遺言 首相、これだけはいいたい 』(朝日新聞出版)など多数の著書がある。


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