「不適切にもほどがある!」自民党青年局のSMパーティーと日本政界の絶望とカオス【適菜収】 |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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「不適切にもほどがある!」自民党青年局のSMパーティーと日本政界の絶望とカオス【適菜収】

【隔週連載】だから何度も言ったのに 第60回

 

■戦争末期の日本軍と同じ

 

 国は破壊され、臭気が漂っている。その惨状の縮図が東京15区補選である。もはやゴミ溜め。そもそもこの補選、江東区長選を巡る公選法違反の罪で懲役2年、執行猶予5年を受けた柿沢未途の辞職に伴い実施されるもの。そこに乗り込んだのがIRを巡る汚職事件で実刑判決を受けた元衆院議員の秋元司。犯罪者の後釜を狙うのが被告人というカオス。

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 陰謀論者が集まる政党、エセ保守の政党、デマ屋の政党も候補者を出している。一部で山師の小池百合子が〝死に体〟の岸田と裏で取り引きをして、総理の座と引き換えに15区から出馬するという憶測も出てきた。小池といえば「7つのゼロ」の公約もほとんどデタラメ。達成ゼロ。実現ゼロ。知性もゼロ。責任感もゼロ。百田尚樹と組んで「永遠のゼロ」という漫談をやればいい。

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吉村洋文とミャクミャク

 

 メディアも壊れている。産経新聞が大阪・関西万博の公式キャラクター「ミャクミャク」に万博協会の職員を通してインタビューを行ったとのこと。

 産経新聞「万博をめぐっては海外パビリオンの建設準備が遅れている」

 ミャクミャク「きっと大丈夫」

 もうカオス。

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 大事なことなので何度も同じことを書く。万博を中止した場合の違約金は、413日以降は2倍以上の約844億円に膨れ上がる。もう無理なのだから、やめるなら今。ここまで来たらやめられないというなら、戦争末期の日本軍と同じ。

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 立憲民主党がこの千載一遇のチャンスに党勢を拡大できないのは、変なのが内部に交じっているからだ。野田佳彦はテレビ番組で、次期衆院選に向け日本維新の会との候補者調整を提唱。「地域的に強い弱いがある。すみ分けは仕方がない」とし、関西を維新、関東を立民で調整すれば「接戦区でも自民党に勝てるかもしれない」だって。自民がダメだから維新に投票というのは愚の骨頂。自民をさらに腐らせたのが維新である。野田、相変わらずのダメ人間。維新がどのような集団なのか知っていて言ってるなら悪質だし、知らないならただのバカ。

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 野田はテレビ番組で岸田について「愛想が尽きた感が極まっている」「私だったら耐えきれない状況だ。そこは『異次元の鈍感力』と言うか、わりと平気」と発言。「異次元の鈍感力」はそのまま野田にも当てはまる。耐えきれないのは国民である。

 

文:適菜収

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適菜 収

てきな おさむ

1975年山梨県生まれ。作家。ニーチェの代表作『アンチクリスト』を現代語にした『キリスト教は邪教です!』、『ゲーテの警告 日本を滅ぼす「B層」の正体』、『ニーチェの警鐘 日本を蝕む「B層」の害毒』、『ミシマの警告 保守を偽装するB層の害毒』、『小林秀雄の警告 近代はなぜ暴走したのか?」(以上、講談社+α新書)、呉智英との共著『愚民文明の暴走』(講談社)、中野剛志との共著『思想の免疫力 賢者はいかにして危機を乗り越えたか』、『遅読術』、『安倍でもわかる政治思想入門』、『日本をダメにした新B層の研究』(KKベストセラーズ)、『ニッポンを蝕む全体主義』『安倍晋三の正体』(祥伝社新書)など著書50冊以上。「適菜収のメールマガジン」も好評。https://foomii.com/00171

 

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