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蛭子能収、人生の終わりについて

蛭子能収さん30日毎日連載 Q29. 人生の終わりについて考えることがありますか?

「感情を揺さぶる30問30答。」第五回は、蛭子能収さん! 漫画家・タレント・俳優(6月には主演映画も公開)として活躍を続ける蛭子さん。自由奔放な発言に隠された、仕事や家庭に対するこだわり、哲学を聞いていきます。
Q29.人生の終わりについて考えることがありますか?

俺が死んでも葬式は大げさにやらないでいいですから

 

 仕事に関していえば、いまタレントみたいなことやってますけど、そもそも自信があってやってるわけじゃないですからね。お金をいただくからにはちゃんとやるけども、いつ仕事が来なくなっても仕方ない。積極的に笑わせようとかしてるわけでもないし、もっと本気でやってる人いるなあ、と思ってますからね。いつ終わりが来てもおかしくないけど、続けたいとは思ってますよ。仕事がなくなるのは怖いですから。

 もともと本業の漫画家の方が、もう連載一本だけなんで終わりそうな感じなんですけど(笑)。もう締め切りが来るたびに嫌々書いてますしね。もうぜんぜんストーリーも浮かばないし、イラストだけの仕事の方がいいなとか思いながら(笑)。もともと自分の顔とか姿を人前に出したくなくて、漫画だけ書いて生きていきたいって思ってた時期もあった気がするんですけどね。社交的でもないし、

 前の質問でも答えましたけど、人の葬式に出ると笑っちゃうんですよね。
   本当に悲しくないんじゃないでしょうかね、たぶん。何の感情もないというか。ただ本当に悲しかったら涙が出るんですよ。自分の最初の女房が亡くなった時は、もうこれまでないくらいに泣きました。両親が死んだ時も笑ってたのに。あれはなんでしょうね、生まれて初めて「俺は孤独なんだ」というのを知ったのかもしれない。

 自分が死ぬ時は、孤独とかそういうことをたぶん考えないと思うんですよ、考えるかな? 
   どうなんでしょうね。ただ葬式は大げさにやらないでいいですよね。
   俺が死んだからといって皆そんなに緊張しなくていいから、って言っておきたいです(笑)、自分はそこにいないわけなので、みんなそんなに泣く必要もないし、葬式とかに時間をかけないで自分の好きなことをやってください(笑)。

明日の第三十回の質問は『人生を楽しむ方法を教えて下さいす?』です。

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蛭子 能収

えびす よしかず

1947年10月21日生まれ。長崎県出身。漫画家、俳優、タレント。



長崎商業高校卒業後、看板店、ちりがみ交換、ダスキン配達などの職業を経て33歳で漫画家に。



主な著作に『ひとりぼっちを笑うな』『蛭子の論語』(角川新書)『蛭子能収のゆるゆる人生相談』(光文社)『ヘタウマな愛』(新潮文庫)などがある。



主演映画『任侠野郎』は2016年6月4日より全国順次公開。“4月よりニュース番『AbemaPrime』木曜レギュラーとしてスポーツコーナーを担当。


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