「老後のお金を心配する都市ライフ【VS】意外と生活に困らない地方ライフ」沖縄暮らしで学んだお金の話 |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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「老後のお金を心配する都市ライフ【VS】意外と生活に困らない地方ライフ」沖縄暮らしで学んだお金の話

人生に必要なスキルは「価値判断」と「バランス力」

国際通りからのアーケード。観光客が多くても、混雑しないまったり感。

 

■お金にこだわらない地方生活

 私は沖縄生活で現在は1ヶ月15万くらいで生活しています。(首都圏のお金のかかる暮らしと人の多さに辟易して移住しました)

 地方とはいえ那覇市の繁華街に住んでいますが、家賃は5万円です(掘り出し物の13畳分のワンルーム。恵比寿なら15万円くらいとれそうです)。私は車を持たないので那覇の中心地に住んでいますが、部屋で仕事をしていることもあり、モノレールやバスやタクシーにほぼ乗りません。すべて徒歩で足りてます。年間で10回も乗らないですね。島だということもありますが、地方は会社や行政が中心地に集まるコンパクトな造りなので、中心地に安い物件を探して住めば会社通いも楽でしょう。

 スマホ、光熱費で2万円くらい。食費は5万円くらい。安いと思われるでしょうが、画像のお弁当が380(これでも近年350円から値上げしました)、ゆし豆腐そば(ソーキ入り)450円。東京の半値とは言いませんが。

 

380円のサバのお弁当。ちょこっとゴーヤー付きなのが沖縄的。

 

 また、飲み屋は「千べろ」(千円でべろべろに酔えるという意味。たいてい3杯と小さいおつまみ付き)のセット料金をやってる屋台もあるほど安い店が多いので、あまり飲まない私は月の飲み代は1万円ほどです。それに沖縄暮らしを楽しめているので、特にストレスもなく、ストレス発散に酒代は生じません。(仕事のストレスはありますが)

 

屋台にて。5人いればいっぱいの店で一杯。まだ夕方かも?

 

 ストレスがなくて健康になりましたから、病気の治療費もほぼなし。実は移住してから健康診断(特定検診)はほとんどの年でオールAです。

 服は、年間通して暖かいので秋、冬服に凝ることもなく、薄着中心に古着屋で買うので、平均して月に5千円くらいかと思われます。映画は月額500円のアマゾンプライム中心ですし、本とコメディドラマのDVD を買うお金が月に1万円。雑費などで5千円を入れて15万円くらい。もちろん仕事上使う経費や取材費などはそれ以外にかかりますが。

 首都圏にいた頃は、不要な物を買っていたと移住して気づきました。着ない服、大して読まない雑誌や新聞、健康器具、付き合い酒など。

 ある移住者(転勤のサラリーマン)とその話をした際、「僕もそう! 不要な物を買わなくなるんですよね。東京にいた頃は、なんで電気マッサージとか買っちゃってたんだろう」と言っていました。住む場所によりストレス発散なのかお金を使いたくなるのかもしれませんね。

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松野 大介

まつの だいすけ

1964年神奈川県出身。85年に『ライオンのいただきます』でタレントデビュー。その後『夕やけニャンニャン』『ABブラザーズのオールナイトニッポン』等出演多数。95年に文學界新人賞候補になり、同年小説デビュー。著書に『芸人失格』(幻冬舎)『バスルーム』(KKベストセラーズ)『三谷幸喜 創作を語る』(共著/講談社)等多数。沖縄在住。作家、ラジオパーソナリティー、文章講座講師を務める。

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