反日カルトとつながっていた安倍晋三を礼讃し続けた三浦瑠麗 |BEST TiMES(ベストタイムズ)

BEST TiMES(ベストタイムズ) | KKベストセラーズ

反日カルトとつながっていた安倍晋三を礼讃し続けた三浦瑠麗

適菜収【隔週連載】だから何度も言ったのに 第32回


「私としてはまったく夫の会社経営には関与しておらず、一切知り得ないことではございますが」「家族としましては、夫を支えながら推移を見守りたいと思います」・・・偏見と全能感に満ちた物言い、そしてセレブなライフスタイルで一躍テレビの寵児に上り詰めた自称国際政治学者がついに躓いた。彼女はいったい何者だったのか? 最新刊『日本をダメにした B層の研究を刊行し、売国政治屋・マスコミをのさばらせた近代大衆社会の末路を鋭く分析した適菜収氏の「だから何度も言ったのに」連載第32回。


自称国際政治学者・三浦瑠麗

 

■三浦瑠麗とは結局何だったのか?

 

 国際政治学者を自称する三浦瑠麗の周辺が次々と明らかになってきた。太陽光発電事業への出資を名目に、およそ10億円をだまし取ったとして投資会社「トライベイキャピタル」本社と代表を務める瑠麗の夫の自宅マンションを東京地検特捜部が家宅捜索。明後日の方角から統一教会を擁護し続け、「お壺ね様」「壺サーの姫」と呼ばれるようになった瑠麗だが、今回の事件をきっかけに、過去の言動の点と線がつながってきた。

    *

 三浦の夫の弁護士は統一教会の顧問弁護士の福本修也であることも報じられた。瑠麗は統一教会の元顧問弁護士である高村正彦と対談本も出している。

    *

 統一教会の話題になると必死になる瑠麗。「お父さんがパチンコとか競馬でお金をスッたり、家庭内暴力で殴ったり、飲酒におぼれたり、どれも合法なんです。合法な活動で家庭が崩壊するケースはいっぱいあるのに、なぜ宗教法人(だと問題に)になるか、これは政局だからです」だって。支離滅裂。意味不明。そもそも「家庭内暴力」は合法ではない。

    *

 瑠麗は、政府の「成長戦略会議」やテレビ番組などで、太陽光発電事業を〝猛プッシュ〟していた。また、瑠麗が経営する会社と夫の会社は同じビルの同じフロアにあり、両社は合同でイベントを開催することもあった。これによりネットでは瑠麗が夫のビジネスの「広告塔」だったのではないかと疑う声が増えていった。

    *

 反日カルトとつながっていた安倍晋三を礼讃し続けたのも瑠麗である。「村八分」という言葉を真逆の意味で使ったり、大喪の礼を「たいものれい」と読んだり……。新型コロナ、統一教会、ウクライナ情勢、国葬……。ありとあらゆるテーマに対し、オールラウンドのバカっぷりを発揮し、お茶の間に苦い笑いを届けてきた瑠麗。つい先日は「このままでは科学的根拠のないマスク強要は100年続く」という記事があった。感染症の専門家に対し「実際には人々はモデルの前提どおり動くわけではありません」だって。釈迦に説法というか、恥知らず。頭悪いんだから、専門外のことには黙っていればいいのにね。まあ、専門がなにかはわからないけど。ところで「100年続く」というのには科学的根拠があるんですかね?

    *

 替え歌の新作をつくった。森昌子風に歌ってください。

〽ヒュ瑠麗ー

 ヒュ瑠麗ララ

 ききわけのない女です

    *

 2019429日、瑠麗が「ワシントンポスト紙の記事」として統一教会の新聞「ワシントンタイムズ」の記事を紹介するという椿事があったが、今思い返せば、デイリー・メールだけではなくて、ワシントンタイムズも情報源にしていたわけですね。

次のページ外国で勝手に約束してくる属国の親玉

KEYWORDS:

✳︎KKベストセラーズ  適菜収の好評最新刊✳︎

『日本をダメにした 新B層の研究』

✳︎

全国書店、Amazonで絶賛発売中

※以下のカバー画像をクリックするとAmazonページにジャンプします

  • 目次

はじめに−−「B層」とは何か?

✳︎

第一章 内田樹と『日本辺境論』

辺境と偏狭

プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神

B層グルメと某評論家

B層という言葉が出てきた経緯

なぜ日本はこんなことになってしまったのか

ルース・ベネディクトの『菊と刀』

安倍晋三の行動原理

学問のブレイクスルー

マイケル・ポランニーと暗黙知

百人一首を暗記する意味

「型」を知るということの贅沢

 ✳︎

第二章 自立を拒絶する人たち

白井聡の『永続敗戦論』

終戦記念日という欺瞞

冗談は櫻井よしこさん

「サヨク」と「保守」の自己欺瞞

「主権の欲求不満」の解消

 ✳︎

第三章 「正義」を笠に着る人たち

ウクライナ首都の名称変更は「正義」なのか?

「人間は見たいものしか見ない」

社会的リンチというB層の「正義」

人種問題における「正義」の暴走

「ルッキズム」批判は「正義」なのか?

言葉狩りは「正義」なのか?

若年層に選挙権を与えるのは「正義」なのか?

山本太郎と「正義感」について

 ✳︎

第四章 陰謀論に走る人たち 

「無知の知」と「無恥の恥」

不道徳としか言えない果物屋

「維新に殺される」

新型コロナは「バカ発見器」でもあった

ひっくり返って駄々をこねる老人たち

Yahoo!ニュースのコメント欄

知識はあるけど教養がないバカ

デマは言論の自由にあらず

社会の変化は元には戻らない

99%の人が知らない話

✳︎ 

第五章 無責任な人たち

安倍の次は維新に騙されるB層

メディアの劣化が止まらない

大阪都構想のデマと事実隠蔽

総選挙で湧いてきたB層

✳︎ 

第六章 恥知らずな人たち

飼い犬の遠吠え

安倍晋三の本質を映し出す一枚

ツッコミ待ち政治家だらけの国

日本の崩壊に気づいていないB層

日本最大の権力者は「改革バカ」

「ジューシー」発言は外部の拒絶

悪意なく嘘を重ねる人々

カルト化した自民党広報本部

百田尚樹の「歴史改ざんファンタジー」

日本人は悪に屈したネトウヨ用語を使い騒ぎ出した元首相

✳︎ 

おわりに−−人間は過去を忘れ野蛮は繰り返される

 ※上のカバー画像をクリックすればAmazonページにジャンプします

オススメ記事

適菜 収

てきな おさむ

1975年山梨県生まれ。作家。ニーチェの代表作『アンチクリスト』を現代語にした『キリスト教は邪教です!』、『ゲーテの警告 日本を滅ぼす「B層」の正体』、『ニーチェの警鐘 日本を蝕む「B層」の害毒』、『ミシマの警告 保守を偽装するB層の害毒』、『小林秀雄の警告 近代はなぜ暴走したのか?」(以上、講談社+α新書)、呉智英との共著『愚民文明の暴走』(講談社)、中野剛志との共著『思想の免疫力 賢者はいかにして危機を乗り越えたか』、『遅読術』、『安倍でもわかる政治思想入門』、『日本をダメにした新B層の研究』(KKベストセラーズ)、『ニッポンを蝕む全体主義』『安倍晋三の正体』(祥伝社新書)など著書50冊以上。「適菜収のメールマガジン」も好評。https://foomii.com/00171

 

この著者の記事一覧