「Breaking Down」絶好調の朝倉未来が実は追い込まれていた!?【篁五郎】 |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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「Breaking Down」絶好調の朝倉未来が実は追い込まれていた!?【篁五郎】

■なぜ朝倉未来は総合格闘技界からバッシングを受けているのか?

 

 さらにプロデューサーの朝倉未来も総合格闘技界からバッシングを受けている。ボクシング界の英雄フロイド・メイウェザーと世紀の一戦を戦い、負けはしたものの不利なルールでリングに上がった朝倉を世間では賞賛する声が多かった。しかし、その後の彼の言動や「Breaking Down」の運営、ルールについて批判の声が上がったのだ。

 K1ファイターの武尊はTwitterで苦言を呈している。

 

《子供達が見る影響を考えて欲しい。何も分からない子供達からしたらあれも格闘技だと思ってしまうしそれがメディアで放送されることで正しいものだと感じる。

ここ数年の数字が取れれば何でもありで先のことを考えてないこの業界が嫌い。このままだったらまた格闘技界は表舞台から無くなる。》

 

 このようにツイートし、「子供達がスポーツとして夢を持って憧れられる格闘技界を作りたい」と自らの希望を語った。同じK1ファイターの芦澤竜誠はストレートに朝倉を批判

 

《俺が朝倉未来とコラボしない理由は訳の分からない奴とコラボしてる奴と俺がコラボするわけがない 俺は強くなる事だけを考えている》

 

 朝倉との競演NGを出した。このツイートに朝倉が「君弱いじゃん」と返すと、総合格闘技ファンから朝倉が猛批判を浴びてしまった。

 さらにバツの悪いことに10月23日に福岡で行われた「RIZIN39」でRIZINフェザー級の新王者になったクレベル・コイケ(ボンサイ柔術)が試合後に朝倉について言及。記者から「(大晦日で)朝倉未来との対戦は?」と聞かれると、前回三角絞めで朝倉を破ったクレベルは即座に否定

 

「自分がチャンピオン。いま朝倉と闘うとなったらバックステップ(後退)かな。朝倉の実力はまあまあね。リスペクトはあるけど、自分のレベルとはちょっと違う。私はRIZINで6試合全部一本勝ちだ」

 

 このように語った。下に見られた格好の朝倉は、クレベルの発言を知っているのか不明だがTwitterで「大晦日は出ません 頭がまだ痛いのと、準備期間が短すぎるので大事をとって。来年に備えます」とツイートした。さらに「無理矢理やらせようとする団体もファンも悪い 俺は万全で自分のやりたい時にやらせてもらう」と主張した

 しかし11月1日にRIZINから配信された動画で同月6日に名古屋で開催される「RIZIN LANDMARK 4」に出場した平本蓮から「朝倉未来がね、たかが頭痛で、ふぬけたことを言っていて、これは時代の変わり目だなと出場を決めた。自分の実力を信じてやってやろうと。朝倉未来、ありがとう!」と挑発されるとTwitterで反論

 

《平本、お前はそろそろ自分の力で注目されるように頑張れよ。

お前も去年萩原に頭蓋骨やられて試合断りまくってただろ

俺の名前を使わないと目立てないやつが増えすぎてる》

 

 平本へ忠告をした。ところが平本もTwitterでさらなる挑発行為をしてしまう。

 

《去年の自分は弱かったから一年しっかりかけて俺は修行した

俺がアメリカで修行してた時も、あんだけ平本試合しないやんとか煽ってたけど

あなたハワイに練習行ったら現地の選手に失神させられて、自信喪失して1週間くらいでホームシックになって帰ってきましたよね?

偏頭痛治るといいですね》

 

 後輩から張子の虎扱いされてしまい赤っ恥をかいてしまった。

 総合格闘家として追い詰められた格好の朝倉は12月4日に開催された『Breaking Down 6.5』の大会終了後に受けた囲み取材で2023年2月の次回大会に自らも出場することを表明した。オープンフィンガーグローブ着用のキックボクシングルール1分3回戦となる。対戦相手はまだ決定していないが「今まで(Breaking Downに)出た選手だと勝負論がないので実績のある選手で」と話した。

 総合格闘技イベントプロデューサー、YouTuber、アパレルブランドを展開する実業家として成功を収めているが、それもこれも自らが世に出るきっかけとなった総合格闘技での強さがあってこそ。朝倉本人は、総合格闘技選手としての人生は残り2〜3試合で引退と示唆し、一本負けを喫したクレベルとの再戦を希望している。誰もが見たいと思う試合であることは間違いないだろう。きっと己が望むカードを実現してくれるはず。時代の寵児に相応しい闘う姿をみせてほしい。

 

文:篁五郎

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篁五郎

たかむら ごろう

1973年神奈川県出身。小売業、販売業、サービス業と非正規で仕事を転々した後、フリーライターへ転身。西部邁の表現者塾ににて保守思想を学び、個人で勉強を続けている。現在、都内の医療法人と医療サイトをメインに芸能、スポーツ、プロレス、グルメ、マーケティングと雑多なジャンルで記事を執筆しつつ、鎌倉文学館館長・富岡幸一郎氏から文学者について話を聞く連載も手がけている。

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